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未来のお墓研究所未来のお墓研究所

未来のお墓研究所

投稿日:2021.02.19
更新日:2025.01.09

お墓


供養

墓じまいにかかる費用総額はどのくらい?費用の内訳やお金がないときの対処法を解説

核家族化や少子高齢化などの社会の変化により、お墓を守る方が減少し、今あるお墓を管理しやすい場所へ改葬したいと考える方は増加傾向にあります。
では、実際に墓じまいをする際、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。また、お金がないときはどのような対処法があるのでしょうか。今回は、墓じまいに必要な費用の内訳や相場、お金がないときの対処法について解説します。

墓じまいとは何か

墓じまいとは何か

墓じまいとは、お墓を撤去し、更地にした土地を霊園やお寺の管理者に返還することを指します。しかし、墓じまいは単なる撤去作業ではなく、遺骨を新しい納骨先へ移す「改葬」という手続きも伴います。

この改葬を行うには、自治体への「改葬許可申請」が必要です。遺骨は家族にとって大切なものですが、法律上は行政の管理対象でもあるため、許可なく勝手に遺骨を取り出して移動したり、廃棄したりすることはできません。

そのため、墓じまいをする際は、しっかりと手続きを踏み、家族とよく話し合いながら進めることが大切です。

墓じまいの費用相場

墓じまいの費用相場

墓じまいにかかる費用は、一般的に30万円〜200万円ほどが相場といわれています。そのうち、現在のお墓を撤去する費用は10万円〜30万円前後が目安です。

ただし、墓じまいは単なる撤去作業にとどまらず、遺骨を新しい納骨先に移す「改葬」も含まれるため、改葬先としてどのようなお墓を選ぶかによって、最終的な費用は大きく変わります。

納骨堂や樹木葬を選ぶ場合と、一般墓を選ぶ場合では、費用に幅が生じることを理解しておくとよいでしょう。

墓じまいにかかる費用の内訳

墓じまいにかかる費用の内訳

墓じまいにかかる費用は、大きく分けて「お墓の撤去費用」「行政手続き費用」「改葬先の費用」の3つに分類されます。それぞれの費用が具体的にどのような内訳になるのか、順番に見ていきましょう。

お墓の撤去にかかる費用

お墓の撤去にかかる費用 相場
墓石撤去費用 約10万円/1㎡あたり
閉眼供養のお布施代 3万円~5万円
離檀料 3万円~20万円

・墓石撤去費用
墓石の撤去費用は、墓石の大きさや撤去方法によって異なりますが、1㎡あたり10万円が相場です。この費用には、墓石の解体から撤去、墓地を更地にする作業、さらに撤去した墓石の処分までの一連の工程が含まれています。

通常は、石材店に見積もりを依頼する形になりますが、民間霊園の場合、管理者から特定の石材店を指定されるケースもあります。その際は、提示された金額が適正かどうかを確認するために、他の石材店からも見積もりを取ると安心です。

複数の見積もりを比較することで、相場からかけ離れた費用を支払うリスクを減らすことができるでしょう。

・閉眼供養のお布施代
お墓から遺骨を取り出す際には閉眼供養を行います。これは、僧侶を招き、お墓(墓石)の前で読経をしてもらい、墓石に宿っている仏様の魂を抜き取るための儀式です。閉眼供養にかかるお布施は、一般的に3万円〜5万円ほどが目安です。

なお、「供養」という概念がない浄土真宗では、閉眼供養と同様の儀式を「遷仏法要(せんぶつほうよう)」と呼びます。一方、浄土宗、真言宗、曹洞宗などの宗派では、閉眼供養を行うのが一般的です。

・離檀料
寺院内の墓地を撤去する際は、檀家を辞めることになるため、離檀料が発生します。離檀料の相場は一般的に3万円〜20万円ほどで、法要1回分の費用と同程度が目安とされています。ただし、寺院によって対応はさまざまで、離檀料を受け取らない場合もあれば、相場を大きく超える金額を請求されるケースもあるため注意が必要です。

離檀料に関するトラブルを防ぐためにも、事前に親族や近所の石材店に相談し、その地域での相場を把握しておくと安心です。また、どうしても寺院と折り合いがつかない場合は、自治体の相談窓口やお近くの弁護士に相談することも選択肢の一つです。

行政手続きにかかる費用

必要な書類 入手先 相場
1.受入証明書 改葬先の管理者 不要の場合が多い
2.改葬許可申請書 現在のお墓がある自治体 無料〜1,000円
3.埋蔵証明書 現在のお墓の管理者 300円〜1,500円
4.改葬許可証 現在のお墓がある自治体 無料〜500円

改葬手続きでは、下記の1〜3の書類を揃えて、、現在のお墓がある自治体に提出します。その際、自治体から発行される「改葬許可証」を、改葬先のお墓の管理者に提出する流れとなります。

注意点として、改葬許可証はお墓1つにつき1通ではなく、遺骨ごとに必要です。たとえば、お墓に3つの遺骨が納められている場合は、3通の改葬許可証を取得する必要があるため、手続きの際は十分に気をつけましょう。

1.受入証明書
改葬先のお墓や納骨堂の管理者が、遺骨の受け入れを許可したことを証明する書類です。改葬先の管理者に発行を依頼し、署名・捺印をしてもらいます。

2.改葬許可申請書
現在のお墓がある自治体から入手する書類で、申請者が記入します。自治体によってはホームページからダウンロードできる場合もあります。申請書には、故人の氏名、死亡年月日、申請者の情報などを記載します。

3.埋蔵証明書
現在のお墓に遺骨が納められていることを証明する書類です。お墓の管理者に発行を依頼し、署名・捺印をしてもらいます。

4.改葬許可証
改葬許可証は、遺骨を新しいお墓に移す際に必要な法的に義務付けられた書類です。上記1〜3の書類を揃え、現在のお墓がある自治体に提出することで発行されます。

この許可証は、改葬先の管理者に提出しなければ、遺骨の受け入れ手続きが完了しません。しっかりと手順を確認して、漏れのないよう手続きを進めましょう。

改葬先でかかる費用

改葬先でかかる費用 相場
開眼供養のお布施代 3万円〜10万円
お墓にかかる費用 3万円〜200万円
樹木葬の場合 5万円〜80万円
納骨堂の場合 3万円〜200万円
一般墓の場合 100万円〜200万円
散骨の場合 5万円〜30万円

・開眼供養のお布施代
開眼供養とは、閉眼供養で抜いた魂を新しいお墓に宿す儀式です。僧侶を招いて読経を行い、故人の霊を新しいお墓に迎え入れる大切な供養の一つです。

閉眼供養と同様に、読経をしていただいた僧侶にお布施をお渡しするのが一般的で、相場は3万円〜10万円ほどです。

なお、浄土真宗では「御移徒(おわたまし)」や「入仏法要」と呼ばれる同様の儀式が行われます。

・樹木葬の費用相場
樹木葬は、自然と一体になる埋葬方法として人気が高まっており、費用は埋葬方法や立地条件によって異なります。

複数の遺骨を同じ区画に埋葬する合祀型の場合、5万円程度から購入可能です。一方、家族で専有できる区画に埋葬するタイプは20万円〜80万円が相場となります。

・納骨堂の費用相場
納骨堂は、遺骨を屋内施設で管理するタイプのお墓です。種類によって費用は大きく異なり、もっとも安価な合祀型は約3万円から購入できます。一方、屋内に墓石を建立するタイプは費用が高くなる傾向があり、相場は100万円〜200万円ほどになります。

・一般墓の費用相場
一般墓の費用は、お墓を建てる場所の地価や石材のグレード、加工費、設置工事費などによって大きく変動します。

全国平均の相場は70万円〜80万円程度ですが、都市部の地価が高い地域では大きく上がります。たとえば、東京23区内では150万円〜200万円が相場となっており、地方と比べると費用に差が生じます。

・散骨の費用相場
散骨は、自然に還る埋葬方法として選ばれるケースが増えています。一般的な散骨方法には山葬と海洋葬があり、専門業者に依頼することが多いです。

山葬(山林などに散骨):5万円〜30万円程度
海洋葬(海に散骨):5万円〜10万円程度

費用は、散骨を行う場所や、他の遺骨と合同で行うか個別で行うかによって異なります。合同散骨の方が費用は抑えられる一方、個別散骨は費用が高くなる傾向があります。

墓じまいの費用は誰が負担するのか

墓じまいの費用は誰が負担するのか

兄弟姉妹がいる場合、墓じまいの費用は均等に分担するのが一般的です。ただし、状況によっては負担割合が異なることもあります。もし費用を分担する兄弟姉妹がおらず、経済的に厳しい場合は、親族に協力をお願いすることも一つの選択肢です。

墓じまいの費用負担をめぐり、家族や親族間でトラブルが起こるケースも少なくありません。誤解や不満が生じないよう、墓じまいを進める前に、費用負担の分担についてしっかりと話し合いを行うことが大切です。家族の理解を得ながら、納得のいく形で進めていきましょう。

墓じまいのお金がない場合の対処法

墓じまいのお金がない場合の対処法

墓じまいには撤去費用や改葬手続き費用など、まとまったお金が必要になります。しかし、経済的に厳しい場合でも、いくつかの対処法を知っておくことで負担を軽減できることがあります。ここでは、墓じまいのお金が足りないときに検討すべき方法を紹介します。

家族や親族に相談する

まず、家族や親族に相談することが大切です。墓じまいは、家族のルーツや先祖に関わる重要なことなので、兄弟姉妹や親族も関心を持っているはずです。費用負担を家族間で話し合い、分担できる部分を均等に負担することを検討しましょう。

親族の協力を得ることで、負担が軽減されるだけでなく、後々のトラブル防止にもつながります。経済的な事情を率直に説明し、理解を得ることが大切です。

複数の石材店から見積もりを取る

墓じまいの費用は、依頼する石材店によって大きく異なることがあります。費用を抑えたい場合は、複数の石材店から見積もりを取り、比較検討することが重要です。

特に民間霊園などでは、霊園側が石材店を指定する場合がありますが、提示された金額が相場より高いケースもあります。その場合は、他の石材店にも見積もりを依頼し、適正価格かどうかを確認しましょう。

改葬先を検討する

墓じまいの費用を抑えるためには、改葬先を慎重に検討することも重要です。一般的な墓地への改葬よりも、合祀墓や樹木葬、納骨堂など費用を抑えられる供養方法を選ぶことで、全体的なコストを大幅に減らすことができます。

メモリアルローンを利用する

どうしても一括で費用を支払えない場合は、メモリアルローンを検討するのも一つの方法です。メモリアルローンは、墓じまいやお墓の建立のための専用ローンで、石材店や墓地管理会社(霊園や寺院)が提携している金融機関から借りることができます。

多くの場合、分割払いで無理のない範囲で返済が可能です。提携先の金融機関によって条件は異なるため、事前に詳細を確認し、無理のない返済計画を立てることが重要です。

自治体に相談する

自治体によっては、墓じまいを支援する補助金制度を設けているところがあります。この制度の導入背景には、増加する無縁墓という社会問題があり、無縁墓問題に対処することを目的としています。

自治体の窓口で情報を得ることで、費用面のサポートが受けられる可能性があります。まずは現在のお墓がある自治体に相談してみるとよいでしょう。

墓じまいの補助金をもらえる可能性がある

墓じまいの補助金をもらえる可能性がある

墓じまい補助金制度は、墓石の解体・撤去や改葬にかかる費用の一部を自治体が補助してくれるもので、地域によって内容は異なります。たとえば、東京都では都立霊園の利用者を対象に、墓石の撤去および更地化にかかる費用を免除する制度があります。

こうした支援を活用することで、墓じまいにかかる負担を大きく減らせる場合もあるため、墓じまいを検討している方は、まずはお住まいの自治体に補助金制度の有無を確認してみると良いでしょう。制度の利用条件や対象者が限られている場合もあるため、早めの情報収集が重要です。

墓じまいの費用は改葬先によって大きな差が。予算も踏まえて改葬先を選びましょう

墓じまいの費用は改葬先によって大きな差が。予算も踏まえて改葬先を選びましょう

改葬先の選択によって、墓じまいにかかる費用には大きな差が生じます。改葬先や供養方法によっては、費用が比較的抑えられるケースもあれば、場合によっては数百万円にのぼる高額な費用が必要になることもあります。そのため、費用をしっかりと見積もり、計画的に進めることが大切です。

また、墓じまいを進める際には、費用負担について兄弟姉妹や親族との話し合いも欠かせません。特に、費用の分担を巡ってトラブルが起こるケースもあるため、事前に十分な協議を行い、全員が納得した上で進めましょう。