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2023.12.21

お墓

納骨堂のトラブル事例を紹介。納骨堂の契約前や納骨堂をやめる際にはチェックを

納骨堂のトラブル事例を紹介。納骨堂の契約前や納骨堂をやめる際にはチェックを

お墓探しをする際に、納骨堂が候補に挙がる方が増えています。費用が比較的安く、管理や掃除の手間などがかからないというメリットがあるからですが、納骨堂を巡ってのトラブル事例もあります。トラブルの相手は運営側だけではありません。家族や親族が相手となる事例も。この記事では、納骨堂のトラブル事例やトラブルを防ぐためのチェックポイントを解説します。

納骨堂とは

納骨堂とは

お墓の一種として利用者が増えている納骨堂。もともとはお墓を建立するまでの間、骨壷を一時的に預ける施設でしたが、近年はお墓の一種として遺骨を収蔵する施設となっています。一般的なお墓との違いは室内に設けられていることが多いこと。そして、遺骨は土に埋葬せず骨壷のまま収蔵することです。

納骨堂とひとくくりに言っても、種類はいくつもあります。たとえばロッカー型や仏壇型、自動搬送型などがあり、特徴や費用相場はそれぞれ。昔からあるオーソドックスなロッカー型は、ずらりと並んだロッカーの中に遺骨を納めます。仏壇型は上段が仏壇、下段が納骨スペースとなっており、家の仏壇のように利用できるのが特徴です。都市部に多い自動搬送型は、参拝者がタッチパネルなどを操作するとバックヤードから遺骨が運ばれてきます。他にも位牌型や墓石型などがあり、種類によって費用相場もさまざまですが、総じて一般的なお墓を建てるよりも費用が安く、管理や掃除の手間がかからないというメリットがあります。

納骨堂のトラブル事例

納骨堂の費用は誰が払うのか

満足できる納骨堂を見つけられたと思っていたのにトラブルになった……ということは防ぎたいものです。しかし納骨堂に関するトラブルはゼロではありません。では、具体的にどのようなトラブルが起こっているのでしょうか。

納骨堂に関するトラブルは、「運営側とのトラブル」と「家族・親族とのトラブル」に大別できます。それぞれのトラブル事例を見ていきましょう。

運営側とのトラブル

運営側とのトラブルは、契約時の確認不足や契約内容の誤解によるものがほとんどです。確認不足や誤解によりどのようなトラブルが起こるのかを紹介します。

使用期限を把握していなかった

個別安置の使用期限を把握しておらず、トラブルになるケースがあります。一般的な永代供養の納骨堂は永代に供養が行われますが、永代に遺骨を個別安置するわけではありません。個別安置の使用期限が決まっており、三十三回忌や五十回忌などのタイミングで個別安置から合祀墓に移されます。

一般的なお墓は一度建てれば永代に遺骨を個別安置することから、納骨堂も同じだと勘違いして「合祀されるとは思わなかった」というトラブルが起こってしまうのです。

あとで改葬ができない

納骨堂を使用し、いずれ改葬するつもりだったというケースでは改葬できずにトラブルになる場合があります。前述のとおり一般的な納骨堂では、個別安置は永代に続きません。個別安置の使用期限を過ぎると遺骨は合祀墓に移されます。合祀墓に移されると、他の遺骨との区別がつかないため遺骨を取り出すことはできません。そのため、たとえば「引越しでお墓を移したいのに改葬できない」といったトラブルが起こります。

建物の老朽化に伴う修繕費負担がある

建物の老朽化に伴う修繕費負担があることを知らずに、後々トラブルになることがあります。納骨堂は屋内施設であることから、建物が老朽可すれば修繕しなければいけません。年間管理料に修繕費も含まれていれば問題ありませんが、年間管理料とは別に徴収されて思わぬ出費が発生するケースもありトラブルが起こっています。

お供えができない

お墓参りでは故人の好きだったものを供えようと考えます。ところが、納骨堂の種類によってはお供えをするスペースが設けられておらず、「お参りした満足感が得られない…」といったトラブルが起こります。仏壇型や自動搬送型の納骨堂ではお供えをするスペースがありますが、ロッカー型や位牌型はほとんどの場合スペースがなく、お供えができません。

また、納骨堂は屋内であることから、火の使用を禁止しているところもあり、線香やロウソクを供えられないことに不満を感じる場面もあります。

お参りの時間が限定されている

一般的に、納骨堂の参拝時間は9~18時頃に制限されていることがほとんどです。一般墓と同じようにいつでもお参りできると思っていたのに、「参拝時間に制限があってお墓参りに行けない」というトラブルも起こっています。

納骨堂が倒産(閉鎖)してしまう

大きなトラブルとして、納骨堂が倒産(閉鎖)してしまうケースがあります。利用者にとっては寝耳に水の事態。宗教法人が運営している施設なら大丈夫では?と感じることもあるでしょう。ところが、実際には宗教法人でも倒産し、納骨堂が閉鎖された事例もあります。

納骨堂が閉鎖されると、経営主体が変わるため遺骨は家族や親族に返還されます。遺骨を受け取れば、自宅に安置するか改めて納骨堂を契約するなどの対応が必要です。倒産した納骨堂に支払った永代供養料などの返金問題が解決しないまま、新たにコストが生じるという問題が起こってしまいます。

家族・親族とのトラブル

続いては家族・親族とのトラブルを紹介します。家族・親族とのトラブルは、主にコミュニケーション不足によって起こっています。

「生前契約」が伝わっていなかった

近年は終活の一環として、自身の納骨堂を生前契約される方も増えています。生前契約は自身の好みや好きな場所、納得のできる納骨堂と契約でき、遺族の負担を軽減できるというメリットがあります。ところが、残された家族や親族に生前契約していることが伝わっておらず、納骨してもらえないというトラブルが起こっています。

同意を得ずに墓じまいした

これまでのお墓の墓石を撤去し、墓地の管理者に敷地を返還することを墓じまいといいます。お墓が遠方にあるなどの理由から、墓じまいをして通いやすい納骨堂に移す(改葬)というケースは珍しくありません。しかし、家族や親族の同意を得ずに墓じまいするとトラブルに発展します。先祖代々のお墓に思い入れがあり、お墓がなくなることをよく思わない人もいるからです。

また、先祖代々のお墓があるが、それとは別に納骨堂を契約した場合、先祖のお墓はいずれ墓じまいしなければいけません。そうなると先祖の遺骨を処分することになるため、意見の不一致などで家族や親族とトラブルになることも考えられます。

お墓参りの実感が湧きにくい

一般的なお墓参りのように故人の好きなものや線香などをお供えできないことから、「お墓参りの実感が湧きにくい」と家族・親族から不満の声が出ることもあります。

納骨堂のトラブルを防ぐためのチェックポイント

納骨堂のトラブルを防ぐためのチェックポイント

納骨堂に関するトラブルは、契約時の確認不足や契約内容の誤解、家族間でのコミュニケーション不足により生じます。トラブルを防ぐために、4つのポイントをチェックしておきましょう。

「資料請求」で比較検討する

納骨堂のトラブルを防ぐために、資料請求をして比較検討しましょう。複数の施設を比較することで、見落としていたポイントに気づけることもあります。気に入る納骨堂を見つけるには各施設の特徴を知る必要がありますが、トラブルを防ぐという観点では運営実績や評判まで調べることが大切です。口コミなどを参考に、運営が安定している納骨堂を選びましょう。

必ず現地を見学する

資料を見るだけでは分からないことや、資料のイメージとは違うこともあります。近隣住民が納骨堂の建設に反対してトラブルになっている事例もあるため、必ず現地を見学しましょう。施設が周囲の環境と馴染めているか、管理が行き届いているか、そして立地や雰囲気などを確認します。

見学には、お参りをすることになる家族や親族と一緒に行くことをおすすめします。家族や親族も納骨堂のイメージを掴みやすくなるため、後々の家族間でのトラブルを防げる可能性も高くなるでしょう。

契約内容をしっかり理解する

契約内容のすべてによく目を通し、しっかりと理解することが大切です。個別安置の期限や修繕費の徴収について、参拝時間なども確認します。細かな字で書かれている部分にもしっかりと目を通し、不明点は契約前に必ず解消しましょう。信頼できる人にも見てもらい、見落としのないよう注意してトラブルを防ぎます。

契約内容などを家族や親族に伝えておく

契約内容などを家族や親族に知らせておくことも大切です。生前契約したことを家族が知らずに納骨してもらえないといったトラブルは、防がなければいけません。口頭もしくはエンディングノートなどで、納骨堂の場所や契約内容が伝わるようにしましょう。

契約した納骨堂をやめるには?

契約した納骨堂をやめるには?

トラブルなどがきっかけとなり、納骨堂をやめるという選択をされることもあるでしょう。納骨堂は、基本的にやめることができます。ただし、タイミングによって手続き方法が異なることに留意しなければいけません。タイミングとは、納骨の前か後かです。

納骨前であれば、納骨堂の管理者に解約したい旨を伝えて手続きを進めます。納骨後の場合は、管理者との手続きだけでなく、納骨堂の所在する自治体での行政手続きも必要です。納骨してある遺骨を移動させるには、自治体から「改葬許可証」の交付を得なければいけません。難しい手続きではありませんが、納骨堂の管理者から「埋蔵証明書」を発行してもらうなど、連携しながら進める必要があります。

納骨堂の中途解約で気になるのが、契約時に納めた永代供養料や永代使用料です。永代供養料や永代使用料は、基本的に返金されません。返金の有無については契約書を確認しておきましょう。

また、お寺の檀家となって納骨堂を使用していた場合は、檀家をやめることにも繋がります。お寺と代々深い関係にある場合などは、角が立たないよう真摯にお話しすることが大切です。法外な離檀料を要求されたトラブル事例もあるため、困ったときには法律の専門家や宗派の総本山に相談することも検討してください。

納骨堂のトラブル事例を知って事前に対策を

納骨堂のトラブル事例を知って事前に対策を

納骨堂をお墓として選択される方が増える一方で、トラブルもやはり起こっています。トラブルの多くは、契約時の確認不足や契約内容の誤解、家族・親族間でのコミュニケーション不足によるものです。トラブル事例を知って対策しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。トラブルにより納骨堂をやめたいという場合は、永代供養料などが基本は返金されないことを踏まえて、慎重に検討しましょう。