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2021.06.18 

供養

 

お布施の相場はどのくらい?
葬儀、法事・法要、宗派別に紹介

お布施の相場はどのくらい?葬儀、法事・法要、宗派別に紹介

葬儀の後に感謝の気持ちとして僧侶にお渡しするお布施。読経料と戒名料が含まれていますが、相場としてはどの程度になるのでしょうか。曹洞宗、浄土真宗などの宗派や戒名のランクによっても異なると言われている、葬儀のお布施や、初七日法要などの葬儀後に必要となる法要でのお布施についてご紹介します。

1. 葬儀時のお布施の相場

葬儀が終わった際に僧侶へ手渡すお布施ですが、相場としては20万円~50万円と言われています。
お礼の気持ちですので明確な金額が決まっているわけではありませんが、地域や葬儀の規模、お寺との関係性によって、金額が変化します。
また葬儀後のお布施が他の法要と比較して高額になるのは、戒名料が入っているためです。あくまでも目安になりますが、一日葬であれば15万円~25万円、直葬の場合は5万円~15万円程度が相場です。

お布施の内訳

読経料 葬儀や法要での読経に対するお金
戒名料 戒名をつけてもらうことに対するお金

お布施の内訳は、読経料と戒名料からなります。戒名料については、戒名のランクによって大きく変化します。位の高い戒名の場合は、100万円を超える高額な戒名料になることもあります。読経料と戒名料は、葬儀が終わったタイミングでお布施として、同時に渡すのが一般的ですが、その際には戒名料を同封していることを伝えるのが一般的です。

2. 法事・法要時のお布施の相場

葬儀が終わると、初七日法要や四十九日法要などがあります。ここでは、初七日や四十九日法要、お盆、彼岸、年忌法要でのお布施相場について紹介します。

初七日のお布施の相場
初七日法要でのお布施の相場は3万円~5万円程度と言われています。
初七日法要とは、葬儀後初めて行われる法要であり、故人が無事に三途の川を渡り切れるようにお祈りすることとなっています。命日から四十九日目に故人が生まれ変わるという仏教的思想に基づき、命日から七日ごとに法要を行います。

四十九日、納骨法要のお布施の相場
故人が極楽浄土に行けるかの審判を受けると考えられている仏教的思想に基づき、極楽浄土へ渡れるようご遺族が祈る盛大な法要が四十九日法要です。納骨法要とは故人の遺骨をお墓に納骨することを指します。
四十九日法要と同時に納骨法要をおこなうことが一般的です。それぞれの法要のお布施相場は、四十九日法要が3万円~5万円、納骨法要は1万円~5万円が大まかな目安です。

お盆、彼岸、年忌法要のお布施の相場

新盆
(四十九日法要後初めてのお盆)
3万円~5万円
彼岸 3万円~5万円(個別法要)
3千円~1万円(合同法要)
一周忌 3万円~5万円
三回忌以降 1万円~5万円
月命日 3千円~1万円
祥月命日
(年忌法要がない年)
5千円~1万円

初七日法要や四十九日法要、納骨法要以外のお布施相場は上記の通りです。一般的に葬儀に近いほどお布施金額も高くなります。ただこれらの金額はあくまで目安です。どうしてもお布施の相場が気になる場合は、菩提寺へ確認するなどしてみましょう。

3. 宗教によるお布施の違い

宗派によって、お布施についての考え方は大きく変わります。例えば浄土真宗のように戒名という考え方のない宗派では、戒名料は必要ありません。ここではこうした宗派別のお布施に対する考え方や相場について紹介します。

曹洞宗
曹洞宗では戒名に応じて金額が決まります。最も一般的な戒名である「信士・信女」の場合、お布施の相場は30万円~40万円。また曹洞宗では複数の僧侶が読経に加わることもあります。読経に加わる僧侶の人数によって、お布施代も高くなることを知っておきましょう。

浄土真宗
浄土真宗では戒名ではなく、法名という考え方になります。戒名と違い、法名にはランクというものが存在しません。そのため、浄土真宗では戒名料が不要です。お布施は読経料のみで、相場としては10万円~20万円程度と言われています。

真言宗
真言宗では戒名のランクに比例して戒名料が決まります。最も一般的な戒名である「信士・信女」の場合の相場は30万円~50万円ほどと言われています。

日蓮宗
日蓮宗では戒名のランクに応じて戒名料が変わり、最も一般的な戒名である「信士・信女」でお布施の相場は20万円程度と言われています。また僧侶が二人以上になることもあり、その場合にはお布施の金額も変わってきます。

浄土宗
浄土宗では戒名のランクに比例して戒名料が決まります。真言宗や天台宗と同様に、「信士・信女」「居士・大姉」といった戒名の種類があります。一般的な「信士・信女」の場合、お布施は30万円~50万円程度になるのが一般的と言われています。

4. お車代・御膳代の相場について

お布施代以外にも、「お車代」「御膳代」を用意しておくのが一般的です。ここでは、それぞれの相場について紹介します。

車代の相場
お車代とは、「葬儀に足を運んでいただいた」という僧侶に対する感謝、お礼としてお渡しするお金です。5千円~1万円程度を包むのが相場とされていますが、僧侶の送迎タクシーを手配して、その実費を払うこともあります。

御膳代の相場
御膳代は、僧侶が法要後の会食に参加できない時にお渡しするお金です。相場としては5千円~1万円と言われていますが、僧侶が会食に出席した場合は不要です。また注意が必要なのは複数の僧侶が法要に参加した場合は、人数分お膳代が必要になりますが、それぞれにお渡しするのではなく、ひとつの袋にまとめるのがマナーです。

5. お布施の金額、相場に関する

お布施の金額を考える際に、気になるポイントをまとめました。マナーにも注意してお布施の金額を決定しましょう。

お布施として包むお札の枚数にマナーはあるの?
お布施の場合は、お札の枚数にマナーはありません。御香典の場合は4枚、9枚は不吉な数字であるとしてマナー違反となりますが、お布施はご遺族にお渡しするものではありませんので、枚数について気にする必要はありません。

お布施の相場についてお坊さんに直接聞いてもいいの?
お寺にもよりますが、基本的にお布施の相場についてお坊さんに直接聞いても問題ありません。しかしお布施はお気持ちを表す金額でもあるため、お坊さんとしても非常に答えにくい質問といえるでしょう。「初めてのことでお渡しする金額に見当がつかないので・・・」「他の檀家さんの平均額は・・・」と聞き方を工夫されることをおすすめします。

6. お布施で感謝の気持ちを伝えましょう

葬儀後の僧侶に対してお渡しするお布施は、読経料と戒名料を合わせて同封するのが一般的です。金額自体の相場は宗派、つけていただいた戒名のランクによっても大きく異なるため、一概に「この金額」と言い切ることはできません。あくまでも参考値ですが、20万円~50万円程度がだいたいの目安と言われます。不安な方は事前に菩提寺に確認してみることをおすすめします。