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2023.06.27

供養

花火にこめられた鎮魂の意味や由来を解説!日本三大花火も紹介

お盆のお墓参りの意味とは?お墓参りできない時の3つの対処法

夏の夜空を鮮やかに彩る花火。毎年、お盆の時期を中心として日本各地で花火大会が開催されています。「鎮魂花火」「供養花火」の名があるように、実は花火は古くから慰霊のために用いられてきました。
今回は、鎮魂花火の意味や由来について解説。また、日本三大花火大会についてもご紹介します。今年の花火大会は、こめられたメッセージに想いを馳せながら夜空を見上げてくださいね。



1.花火に鎮魂の意味がこめられている理由とは

日本では古くから、故人の魂を鎮めるために花火大会が開催されてきました。鎮魂花火や供養花火といわれるものです。一見、鎮魂や供養とは無縁に思える華やかな花火に、なぜそのような意味がこめられるようになったのでしょうか。鎮魂花火の由来を見ていきましょう。

(1)江戸時代、水神祭の花火大会がはじまり

(1)江戸時代、水神祭の花火大会がはじまり

江戸時代、隅田川で行われていた水神祭(通称「両国の川開き」)に合わせて開催された花火大会が日本最古とされています。
江戸時代の中期、気候不順と虫害により日本各地で深刻な飢餓が起こりました。のちに享保の大飢饉と呼ばれるこの災厄により、約200万人が飢えに苦しんだのです。将軍 徳川吉宗は死者への慰霊と災厄退散の願いをこめて、両国の川開きに合わせて花火大会を開催しました。その後、花火大会は江戸庶民が心待ちにする行事として定着。それを受け、全国各地で花火大会が開催されるようになり、今では日本の夏の風物詩として親しまれています。
両国川開きの花火大会は、昭和53年から「隅田川花火大会」と名称を改め、伝統・格式ともに関東随一の花火大会として知られるようになりました。

「たまや〜」「かぎや〜」の掛け声は隅田川の花火大会が発祥。花火師の「鍵屋」と暖簾分けした「玉屋」の名前からきています。鍵屋は今も15代目が活躍中。ぜひ「かぎや〜」と声を上げてみましょう!

(2)お盆の「送り火」とつながっている

(2)お盆の「送り火」とつながっている

お盆の期間は7月または8月13日から16日までの4日間を指し、先祖の魂が自宅に帰ってくるとされています。魂が迷わずに戻るための目印として、玄関先や庭で焚く火のことを「迎え火」「送り火」といいます。
送り火・迎え火の役割として、家の仏壇や軒先に飾る「盆提灯」が用いられることもあります。また、「大文字焼き」で知られる京都五山の送り火や長崎の精霊流しも、お盆に開催される送り火の行事として有名です。
古来より、火は神聖なものであり、邪気を払う力があると信じられてきました。火は祈りの儀式に欠かせない存在となり、神仏や故人に献灯する作法につながっています。「火」と「祈り」との深いつながりを知る日本人に、花火に祈りをこめた鎮魂花火は自然と受け入れられ、今のように広まったと考えられます。

(3)慰霊や復興など地元の思いとつながっている

(3)慰霊や復興など地元の思いとつながっている

飢饉の犠牲者への鎮魂を目的にはじまった花火大会。多くの尊い命が失われた戦争や災害を受け、日本各地で慰霊や復興のシンボルとしての花火大会が開催されるようになりました。大会によっては、収益の一部を義援金にしたり地域経済を活性化させたりと、実質的な復興支援の役割も果たしています。
近年はじまった復興支援の花火大会の1つが、宮城県で開催される「東北未来芸術花火」。東日本大震災からの復興を願って2022年にスタートしました。大会の特徴は、音楽と花火がシンクロした「芸術花火」。内閣総理大臣賞を受賞するトップレベルの花火師による、最高の芸術花火が見どころです。
東京都心部で行われる珍しい花火大会が「神宮外苑花火大会」。明治神宮鎮座の周年記念として1980年にはじまりました。その後、東日本大震災・熊本地震復興チャリティーがタイトルに追加され、入場料の収益の一部が被災地の義援金として使われています。大会の特徴は、花火と豪華アーテイストとの共演。音楽の祭典としても、多くの人に愛されるイベントとなっています。



2. 知っておきたい「日本三大花火大会」

ここからは、伝統やスケールから「日本三大花火大会」と冠される花火大会をご紹介します。それぞれに由緒や特徴のある見事な花火大会ですので、ご興味のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

(1)秋田県|全国花火競技大会

(1)秋田県|全国花火競技大会

開催地:秋田県大仙市大曲
日程:8月最終土曜日 ※2023年は8/26(土)
打上数:約18,000発
来場者数:約75万人

「大曲(おおまがり)の花火」の愛称で親しまれている花火大会。その歴史は古く、明治43年に諏訪神社の祭典の余興としてはじまりました。内閣総理大臣賞のほか、経済産業省・文部科学大臣賞など各賞が設けられており、約30社の花火業者が技を競う日本最高峰の花火競技大会となっています。
特徴は、競技大会が昼花火と夜花火の二部制で開催されること。昼花火の競技が行われるのは大曲の花火だけだそうです。色彩鮮やかな煙幕を駆使して模様を描く昼花火。昔から花火通が好むという、粋な昼花火を楽しんでみてはいかがでしょうか。

(2)茨城県|土浦全国花火競技大会

(2)茨城県|土浦全国花火競技大会

開催地:茨城県土浦市・桜川河畔
日程:11月第1土曜日 ※2023年は11/4(土)
打上数:約20,000発
来場者数:約80万人

大正14年に航空隊殉職者の慰霊・鎮魂と、関東大震災からの復興を目的に開催されたのがはじまりです。昭和21年からは競技大会となり、現在では約60もの花火業者が競い合う国内屈指の大会となっています。
土浦全国花火競技大会では、スターマインの部・10号玉の部・創造花火の部の種目別に審査されます。スターマインとは、花火大会の最後によく用いられる連写連発花火のこと。そして、この大会は「スターマイン日本一を決める大会」ともいわれています。数百発の多種多様な花火を、絶妙のタイミングで打ち上げる花火師の技術は圧巻です。

(3)新潟県|長岡まつり大花火大会

(3)新潟県|長岡まつり大花火大会

開催地:新潟県長岡市・信濃川河川敷
日程:毎年8月2日・3日
打上数:約20,000発
来場者数:約108万人

第二次世界大戦末期の8月1日、空襲を受けた長岡市街は焼け野原と化し、1,488名の尊い命が失われました。長岡空襲犠牲者の慰霊・鎮魂と、空襲からの復興を願い開催されたのが、長岡まつりの前身である長岡復興祭です。それまで戦争により中止となっていた花火大会が長岡復興祭で復活し、その後、長岡まつり大花火大会として100年以上にわたり受け継がれています。
長岡まつり大花火大会の特徴といえば、なんといってもスケールの大きさ。夜空に直径650mの花を咲かせる正三尺玉(30号)花火や、長さ650mの大瀑布が信濃川に流れ落ちるナイアガラ大スターマイン、復興祈願花火「フェニックス」など。未来へ進むエネルギーを心身に浴びるかのような、エナジェティックで壮大な花火大会は必見です。


3. ご先祖様に感謝し平和に祈りを捧げよう

ご先祖様に感謝し平和に祈りを捧げよう

江戸時代、飢饉の犠牲者への慰霊をこめてはじまった花火大会。お盆に送り火を焚き、火と祈りとのつながりを知る日本人にとって、鎮魂花火は自然な文化として受け入れられてきました。
今もなお、さまざまな厄災によって中止を余儀なくされることのある花火大会。今年はぜひ、平和への祈りと歴史をつないできた先人への感謝の気持ちで、夜空に咲く花火を見上げてみてくださいね。
また、お盆はご先祖様への感謝を新たにする1年の節目です。お墓参りや仏壇の掃除を済ませるなど、先祖の魂を迎える準備を整えましょう。なによりも大切なのは、迎えるわたしたちが心穏やかであること。ご先祖様への感謝をきっかけに、また、次の1年も大切に過ごしていきましょう。