未来のお墓研究所
更新日:2023.04.20
お墓
供養
プロ直伝!お墓掃除の仕方と注意点とは?
お墓掃除の基本や汚れの原因について
目次
1. お掃除の正しいやり方
お墓掃除をする際には正しい手順が存在します。敷地内の掃除をおこなってから墓石をきれいにするのが、お墓掃除の正しい手順となります。以下の手順を参考に、正しいお墓掃除をおこなって故人を偲ぶようにしましょう。
1.お墓の敷地内の掃除
2.墓石の掃除
3.墓石周りにある小物類の掃除
4.水分を拭き取る
1.お墓の敷地内の掃除
・落ち葉集め
・雑草の除去
・植木の選定
・玉砂利の汚れ落とし
はじめに、敷地内にある落ち葉集め、雑草の除去をおこないます。お墓に植木がある場合は剪定もするようにしましょう。また、敷地内にある玉砂利が汚れている場合はスコップなどで掘り起こして、ザルに入れ、水洗いをすることで汚れを落とすことができます。
2.墓石の掃除
墓石は、放っておくと水垢やカビが発生します。汚れが付着している所に水をかけて、スポンジや歯ブラシなどを使いながら軽く磨くようにして洗いましょう。
3.墓石周りにある小物類の掃除
花筒や線香皿など墓石周りにある取り外し可能の小物は全て水洗いが可能です。花筒のように縦に長いものは歯ブラシなどを使用して洗うようにしましょう。
4.水分を拭き取る
水気を放置したままにすると、墓石にコケが生える原因となります。最後に必ず乾いたタオルを使用して墓石に付着している水気を拭き取るようにしてください。
2. お掃除で用意するもの
お墓掃除にいく際に必要になる道具について、解説します。基本的にはご家庭にあるもので代用することが可能ですが、掃除の内容によっては、新たに仏壇仏具屋、ホームセンターなどで購入が必要となるものもあります。
【基本の道具】
・雑巾、タオル、布
・毛の柔らかいブラシ・スポンジ
・バケツ、桶
・ほうき、ちり取り
・軍手
・ゴミ袋
【あると便利な道具】
・墓石専用洗剤
・ザル
・スコップ
・剪定用のハサミ
お墓周りに植木がない場合、玉砂利の掃除をおこなわない場合は、基本の道具のみ持参すれば問題ありません。
また、墓石に頑固な汚れが付着している場合は墓石専用の洗剤、スポンジ、ブラシが必要になります。仏壇仏具店やホームセンターでは、お墓お掃除セットなども販売していますので、必要な場合は準備しておきましょう。
3.お掃除する上での注意点
ここではお墓掃除の注意点を紹介します。今まで何気なくしていたお掃除方法が、墓石の扱い方としてはNGであることも。一度確認しておきましょう。
墓石は水洗いが基本
頑固な汚れ、目立つ汚れがない場合は水洗いのみで十分です。上から下に水をかけながら、スポンジ、雑巾、歯ブラシなどを使用して水拭きをします。この際、必ずきれいな水を使用しましょう。
タワシの使用について
水拭きで取れない汚れに対しては、タワシを使用することになりますが金属製のタワシの使用は絶対にやめてください。
墓石が傷つき、カビやサビ、墓石に光沢がなくなる原因となってしまいます。
通常のタワシでも強く擦りすぎると金属製同様に墓石が傷ついてしまいますので、タワシの使用はできるだけ避けてください。頑固な汚れに対しては、ナイロン製のブラシや軍手の指先を濡らして磨くなども効果的ですので、タワシを使用する前に一度試してみてください。
お供え物やゴミは持ち帰る
掃除の後にはお供え物をしますが、放置したまま帰宅するのではなく、お帰りの際に必ず回収するようにしましょう。
放置したままにすると、鳥によって食べ散らかされ、お墓が汚れる原因となります。
また、缶ジュースや缶ビールをお供えする場合も放置はNGです。缶のサビが墓石に付着してしまいますので必ず持ち帰りましょう。
4.お墓が汚れてしまう原因
お墓が汚れる原因としては大きく2つあり、「日々の汚れが蓄積」「墓石の経年劣化」が挙げられます。それぞれ、どのような汚れなのか、お墓が汚れてしまう原因について解説します。
日々の汚れが蓄積した汚れ
蓄積する日々の汚れとしては以下の4つが挙げられます。基本的には月1回程度の簡単なお掃除で防ぐことができますので、汚れが蓄積しないために定期的にブラシを使っての水洗いをおこないましょう。
・水垢/黒ずみ
・カビ/コケ
・シミ
・チリ/ホコリなどの粉塵
水垢/黒ずみ
花筒や水鉢など、直接水を入れる場所には特に水垢が発生しやすくなります。また、花筒には傷んだ花によって菌が発生してヌメリのある黒ずみが付着することもあります。
カビ/コケ
日当たりや風通しが悪い場所にお墓がある場合は、カビやコケが繁殖しやすく墓石に生えてしまう可能性があります。
墓石の表面を水洗いすることで繁殖をある程度防ぐことは可能ですが、万全であるとは言えません。カビやコケが生
えてしまった場合は、墓石専用洗剤などを使用して、できるだけ早く取り除くようにしましょう。
シミ
お供え物であるお酒やジュースなどを溢したまま放置するとシミになる可能性があります。墓石にシミができてしまうと簡単には落ちないものもあります。水洗いや墓石専用洗剤でも落ちない場合は、墓石掃除のプロにお任せしても良いかもしれません。
チリ/ホコリなどの粉塵
線香の灰、燃えカス、花粉、チリやホコリなどの粉塵が墓石のつなぎ目に入り込み、雨などにより固まってしまうことがあります。長期間放置すると落としにくい汚れになりますので、定期的に歯ブラシなどを使用して水洗いをするようにしましょう。
墓石の経年変化による汚れ
墓石は定期的にお掃除をしていたとしても、雨風による劣化で年数が経つと汚れが目立ってしまいます。経年劣化は仕方のないことですが、墓石をきれいにしたい場合は墓石掃除のプロにお任せするのが良いでしょう。経年劣化により、どうしようもないと思っていた汚れもしっかり落として見違えるほどきれいにしてくれます。
5. プロによるお墓掃除について
お墓掃除のプロに掃除をお任せすることで、普段の水洗いでは落としきれない汚れを除去することが可能になります。石材店の墓石クリーニング、掃除代行業者、墓石掃除専門業者などが存在しますので、ニーズに合った業者にお願いするようにしましょう。石材店の墓石クリーニングの場合は、通常の掃除だけでなく墓石のキズ、割れの修復などをお願いすることが可能。掃除代行業者、墓石掃除専門業者では、通常の掃除に加え高圧洗浄などをオプションで追加することもできます。
石材店と比較すると安い値段でお願いすることもできますので、お墓の汚れ具合などと相談しながら検討するようにしましょう。
6. お墓クリーニングのメリット
経年劣化による墓石の汚れなど、水洗いで汚れが落ちない場合は墓石掃除のプロにお任せするのがおすすめです。高圧洗浄機やスチーム洗浄機などを駆使して、普段のお掃除では落としきれない、墓石のつなぎ目に入り込んだ汚れや付着したシミなどを一気に除去できます。また墓石を傷つけない専用の薬剤を使用して頑固な汚れを浮かしきれいにしてくれるのもプロに頼むメリットです。自己流の掃除方法だと墓石を傷つけてしまう心配もあります。頑固な汚れに悩んだ際は墓石掃除のプロへお任せするのも検討してみてください。
7. 定期的なお墓掃除でお墓をきれいに保とう
お墓に眠るご先祖様にとって、定期的に掃除をしていただくこと、そして会いに来てくれることは何よりも嬉しいことなのではないでしょうか。定期的にお墓掃除をおこない、ご先祖様を偲ぶようにしましょう。お墓掃除には正しい手順や注意点などが存在します。金属製のタワシの使用が禁止であることなど、今回ご紹介したお墓掃除の方法を参考にしながらいつでもきれいな状態を保つようにしましょう。
しかし定期的にお掃除をしていただとしても、年中雨風に晒されてしまっているお墓が経年劣化してしまうのは仕方のないことです。通常のお手入れではどうしようもない頑固な汚れなどが目立つ場合は、必要に応じて墓石掃除専門業者にお願いしてみるのもおすすめです。