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未来のお墓研究所未来のお墓研究所

未来のお墓研究所

投稿日:2023.08.31
更新日:2024.02.15

樹木葬

供養

お墓

ペットと一緒に入れる樹木葬。種類や費用、メリット・デメリットを解説

ペットと一緒に入れる樹木葬。種類や費用、メリット・デメリットを解説

近年、ペットを家族の一員と捉え、ペットが亡くなった後の供養にもこだわる方が増えています。そんな方に注目されているひとつが樹木葬です。「ペットと一緒に自然に還りたい」「自分もペットと一緒にお墓に入りたい」という想いから、樹木葬を選ぶ方も増えています。今回は、ペットと利用できる樹木葬の種類や費用、メリット・デメリットについて解説します。大切なペットに納得いく供養ができるよう、ぜひご覧ください。

樹木葬とは

樹木葬とは

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花をシンボルとし、その周辺に遺骨を埋葬する供養の方法です。古くから存在した埋葬方法ではありますが、墓地承継や用地不足の問題などを背景に、近年、注目を集めている埋葬方法です。
多くの樹木葬は継承者を必要としない永代供養で、遺族に代わってお寺や管理事務所などが供養を継続してくれます。宗教・宗派不問の場合が多く、一般のお墓と比べて価格が安いというメリットも。また、「自然志向」「自然回帰」の観点からも樹木葬を選ぶ方が増えています。

ペット樹木葬の種類

ペット樹木葬の種類

ペットの樹木葬には主に、人と一緒に入れるタイプ、ペット専用タイプ、自宅に埋葬する方法の3つがあります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

ペットと一緒に入れる樹木葬

ペットと飼い主が同じ個室に入れるタイプの樹木葬があります。多くの樹木葬では、一定期間が経ったら遺骨を個室から取り出し、他の遺骨と一緒に合祀します。合祀の際、ペットと人とは分けられる場合があるので、必ず契約前によく確認しましょう。

ペット専用の樹木葬(民間のペット霊園)

樹木葬のある民間のペット霊園に埋葬する方法もあります。ペット霊園は、お葬式・火葬・納骨がセットになっていることもあるので、事前に契約内容をよく確認しましょう。ペット霊園は行政の審査が緩いため、突然の倒産・閉園などが起きる可能性も。必ず口コミを調べて現地を見学し、信頼できる霊園かどうかを自分の目で判断しましょう。

自宅の敷地を利用した樹木葬

ペットを私有地に埋葬することは、法律上問題ありません。自宅の庭などに穴を掘り、ペットの遺体もしくは遺骨を埋め、その上にシンボルツリーとなる樹木を育てましょう。異臭・害虫のリスクを避け「土に還りやすくする」ためにも、火葬業者で火葬~遺骨の粉砕を依頼するのがおすすめです。

樹木を育てるのは初心者には難しい場合があります。その際は、比較的育ちやすい野花などを、遺骨のある場所周辺へ植えると良いでしょう。自宅に庭がない方は、ベランダでも利用できるペット用の樹木葬キットを検討してもよいでしょう。

ペット樹木葬の埋葬方法

ペット樹木葬の埋葬方法

霊園でペット樹木葬とする場合、埋葬方法にも3つの種類があります。合葬(合祀)型、集合型、個別型、それぞれの特徴を見ていきましょう。

合葬(合祀)型

合葬(合祀)型の樹木葬は、個別の区画は設けずに共同区画に埋葬します。共同区画の中で、遺骨が混じらないようそれぞれに穴をあけるタイプと、同じ穴に遺骨を埋葬して遺骨が混ざるタイプがあります。個別型の埋葬方法と比べて費用が安く、年間管理料もかかりませんが、埋葬すると後から取り出すことはできません。

集合型

集合型の樹木葬は、シンボルツリーを中心に複数の区画を設け、個別に埋葬します。合葬(合祀)型とは違い区画が明確なため、遺骨が混ざってしまう心配がありません。しかし、個別区画には使用期限が設けられていることがあります。その場合は期限後に遺骨は合祀墓に移されます。

個別型

個別型の樹木葬は、個別区画ごとにシンボルツリーを植えて埋葬します。多くの場合は遺骨を土に還しますが、一定期間は骨壷で埋葬し、その後は合祀される場合もあります。

ペット樹木葬の費用

ペット樹木葬の費用

ペット樹木葬の費用は、地域や埋葬方法によって大きく異なります。それぞれの費用相場を確認しておきましょう。

霊園を利用する場合

ペット霊園の場合、初期費用5千円~10万円、年間管理費0~5千円が相場です。
人と一緒に入れる樹木葬の場合、初期費用は20万円~100万円が相場です。年間管理費は地域によって地価が異なるため費用相場も異なりますが、1万円程度が目安となります。

自宅の敷地を利用した樹木葬の場合

すべて自分の手で行えば費用はかかりませんが、衛生面からも、火葬してから埋葬することをおすすめします。火葬後に遺骨を返却してもらえる、民間のペット霊園や火葬業者に依頼しましょう。火葬費用はペットの体重によって異なり、1万円~5万円ほどです。火葬後は、市販のペット樹木葬キットを使って埋葬する方法もあります。

ペット樹木葬にかかる費用内訳

霊園を利用する場合、初期費用以外にもかかる費用があります。何にどれくらいの費用がかかるのか、その内訳と支払いのタイミングも見ておきましょう。

項目 費用相場 支払いのタイミング
永代使用料・永代供養料
(ペット専用霊園)
5千円~10万円 契約時
永代使用料・永代供養料
(人と一緒に入れる墓地・霊園)
20万円~150万円 契約時
納骨料 0~5千円 納骨時に都度
(初期費用に含まれる場合もある)
銘板彫刻代 2~10万円 契約時
年間管理料 0~1万円 毎年
(支払うタイミングや方法はさまざま)

永代使用料

遺骨を安置するスペースに対して支払う料金を、永代使用料といいます。多くの場合、遺骨の供養を霊園に任せるための費用「永代供養料」もセットになっています。永代使用料は、契約時に一度支払えばその後は支払う必要はありません。

ペット専用霊園の場合、永代使用料と永代供養料を合わせて5千円~10万円が相場です。
人と一緒に入れる墓地や霊園の場合は、永代使用料と永代供養料を合わせて20万円~150万円が相場です。

納骨料

納骨料は、遺骨を埋葬・納骨してもらうための費用で、相場は0円~5千円、初期費用に含まれていることもあります。一般的にペットと人間の遺骨分費用がかかりますが、霊園ごとに異なるため事前に確認しましょう。

銘板彫刻代

遺骨を埋葬した辺りに、銘板(ネームプレートのようなもの)を設置する際にかかる費用です。お墓がどこにあるかを分かりやすくすることができますが、銘板の設置はオプションとしている霊園も多いです。費用の相場は2万円~10万円です。

年間管理料

年間管理料は、霊園を管理してもらうための費用です。年間管理料は毎年納める霊園が多いですが、無料の霊園も増えています。支払い方法や期間などはさまざまなため、事前に確認しましょう。毎年納める場合、費用の相場は1万円です。

ペットと一緒に入れる樹木葬のメリット・デメリット

ペットと一緒に入れる樹木葬のメリット・デメリット

ペットと一緒に入れる樹木葬にもメリット・デメリットがあります。希望の供養方法と異なる場合は、お墓や納骨堂への埋葬、散骨、手元供養など、他の供養方法を検討しましょう。

ペットと一緒に入れる樹木葬のメリット

「ペットと一緒にお墓に入る」という希望を実現できるのが、もっとも大きなメリットといえるでしょう。動物らしく自然に還ることが実現できることもメリットの一つです。また、従来型の一般墓より費用を抑えられるのもメリットです。

ペットと一緒に入れる樹木葬のデメリット

ペット樹木葬は比較的新しい埋葬方法です。そのため、樹木葬を取り扱っている墓地や霊園すべてでペットと人が一緒に埋葬できるわけではありません。事前に確認が必要です。
人のみの樹木葬と同様に、埋葬後に遺骨を取り出すことがほとんどできない点にも注意が必要です。また、家族から樹木葬への理解を得られないこともありますので、事前にしっかり話し合っておきましょう。

ペット樹木葬の注意点

ペット樹木葬の注意点

ペット樹木葬で納得いく供養をするために、事前に確認しておきたいポイントをご紹介します。

宗教不問かを確認する

霊園や寺院の樹木葬の場合、宗教・宗派の制限がないかを確認しましょう。民間の霊園は宗教不問がほとんど。しかし、寺院に併設されたペット霊園や、人と一緒に埋葬する樹木葬の場合、その寺院の檀家になる必要があるケースも。檀家になると、定期的に会費やお布施を支払う必要もありますので、宗教不問の樹木葬かどうかを事前に確認しておきましょう。

埋葬方法を事前に確認する

樹木葬の埋葬方法は、主に合祀型・集合型・個別型の3種類ですが、霊園によっては対応していない埋葬方法もあります。また、個別型であっても、一定期間後に合祀される場合もありますので、先々のことも含めて埋葬方法を確認しておきましょう。

事前に費用を確認する

樹木葬にかかる費用は初期費用だけではありません。永代使用料や年間管理費、納骨代など、初期費用とは別にかかる費用の内訳も忘れず確認しましょう。また、一般的に納骨料は遺骨の数だけかかります。埋葬されるご遺体の数やペットの数を伝え、全体での費用を確認しましょう。

家族の理解を得る

一般墓を希望する家族や親戚がいる場合、ペットと一緒の樹木葬が理解されないことがあります。ペット樹木葬から一般墓への改葬ができないケースも多いため、事前に家族と話し合い、共通認識を持つことが大切です。

愛するペットとともに、自然に還る樹木葬

愛するペットとともに、自然に還る樹木葬

大切な家族の一員であるペット。亡くなった後も一緒に眠りたいという方は、ぜひ樹木葬を検討してはいかがでしょうか。選ぶ霊園や寺院、埋葬方法によって、費用やメリット・デメリットが異なります。口コミを調べたり現地を見学したり、事前にしっかりと確認した上で申し込みしましょう。樹木葬以外にも、ペット供養にはいくつかの方法がありますので、生活スタイルやイメージに合った供養方法を選んでくださいね。