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未来のお墓研究所未来のお墓研究所

未来のお墓研究所

投稿日:2022.4.28
更新日:2024.11.6

お墓


供養

粉骨を自分で行う方法を解説。粉骨業者に依頼する際の料金相場

粉骨を自分で行う方法を解説。粉骨業者に依頼する際の料金相場

粉骨とは、遺骨を細かく砕いてパウダー状にすることです。自宅で遺骨を供養する手元供養や、海や山などの自然の中に散骨する場合に粉骨を行います。今回は自宅でできる粉骨の方法や粉骨した遺骨を保管する際の注意点、粉骨業者に依頼する際の料金相場について紹介します。

自分で粉骨するのはどんなケース

自分で粉骨するのはどんなケース

自分で粉骨するケースとして多いのは、手元供養のために遺骨の容量を減らす場合、散骨する場合です。また近年は、先祖代々継承してきたお墓がいっぱいになったため、スペースを作る手段として粉骨するケースも増えてきています。

粉骨を自分で行う方法

粉骨を自分で行う方法

粉骨自体はそれほど難しいことではありません。ただし、きれいなパウダー状に粉骨するには、道具を揃えて正しい手順で行う必要があります。具体的な粉骨の方法を見ていきましょう。

粉骨の所要時間

粉骨は根気の必要となる作業なので、どれくらい時間がかかるかを把握しておくとよいでしょう。遺骨が入っている骨壷のサイズがひとつの目安になります。

手元供養などに用いられる2〜3寸のミニ骨壷であれば、1〜2時間程度。4〜5寸になると大きな部位の骨も入っているため3〜5時間程度。一般的なサイズである6寸以上の骨壷になると、作業には8〜10時間程度かかります。

時間や体調と相談しながら作業を行う日を決めましょう。

事前準備

骨を砕く作業に入る前に、準備しておくべきことがあります。きれいなパウダー状に仕上げるために必要な作業ですので必ず行ってください。

遺骨以外の異物を取り除く
火葬された後の遺骨には、ガラスや針金などの異物が入っていることがあります。そのため、遺骨を骨壺から取り出し、遺骨以外のものがあれば取り除きます。

乾燥させる
粉骨には湿気は大敵です。室内の湿度は最低でも50%台に保ってください。また、遺骨が湿っていると粉骨してもペースト状になってしまうため、遺骨が乾いていることを確認します。

火葬後に遺骨を骨壺に入れて保管していたものであれば、そのまま粉骨作業ができます。長い間埋葬してあった遺骨を取り出した場合は、次のような方法で遺骨を乾燥させましょう。

<遺骨を乾燥させる方法>

・天日干し
新聞紙やステンレス製のバットなどに遺骨を移し、平らにしたものを天日干しにして乾燥させます。骨壷に入れたまま乾燥させる場合、骨壷の蓋を開けたままで、湿度40%以下の場所で2週間程度置いておくと良いでしょう。

・乾燥剤を入れる
密閉できる袋などに遺骨を移し、その中に乾燥剤を入れます。こまめに乾燥剤を取り換えて乾燥させましょう。

・ドライヤーをかける
袋に入れた遺骨をドライヤーで乾かします。遺骨が飛び散らないように注意してください。

粉骨に必要な道具

粉骨作業は一気にパウダー状にするのではなく、段階を踏んで徐々に細かくしてきます。以下の道具を揃えるとスムーズに進められるでしょう。

手袋 ゴム製・ラバー軍手など、滑りにくく厚手のもの
マスク N95など粉塵対策用のもの
ゴーグル 破片から目を保護するもの
ハンマー 金属製のもの
乳鉢(すり鉢)、乳棒 陶器製か石製のもの。直径10cm以上が便利
真空パックの袋 厚手のものを数枚
ボウル 金属製のもの
ふるい 網目が2mm以下のもの
刷毛 黒色で馬毛や豚毛のもの
ピンセット 金属片や刷毛の毛を拾うために使用

手袋
遺骨の部位によっては粉骨するのに力が必要なため、手袋はゴムやラバーなどの素材で滑り止め加工がされているものがおすすめです。軍手などの布製のものだと遺骨が繊維に絡まってしまうこともあるので避けた方が良いでしょう。

マスク
粉骨の際に細かい粉末が舞うため、それを吸い込まないようN95などの粉塵対策用マスクをつけてください。火葬の際に思い出の品などを一緒に焼くため、体に良くない物質が混じっている可能性もあります。

ハンマー
最初に大きな遺骨をある程度細かく砕くために必要となります。木製のハンマーだと遺骨が刺さって抜けなくなることがあるため、金属製のハンマーがおすすめです。

乳鉢(すり鉢)、乳棒
ある程度砕いた遺骨を、さらに細かなパウダー状にしていくために使います。木製のすり鉢だと遺骨が刺さって取れなくなるため、陶器製や石製のものを使いましょう。直径10cm以上で深さがあるものが便利です。すり鉢の溝に入った遺骨は、刷毛を使ってかき出します。

ボウル
粉骨した遺骨を入れるために使います。プラスティック製のものは静電気が発生して粉がくっついてしまうため、金属製のものがおすすめです。

刷毛
粉骨した遺骨をかき出すために使います。刷毛の毛が白いものは見えづらいため、毛の黒いものを選びましょう。また、ナイロン製のものは静電気が発生するため、馬毛や豚毛がおすすめです。

粉骨の手順

1. 大きな遺骨を1片1cmほどに粉骨する
遺骨を真空パックの袋に入れ、タオルなどで包んでからハンマーで叩いて砕いていきます。硬い骨が袋を突き破ることがあるため、袋を2〜3重にすると良いでしょう。木製のテーブルの上で作業をすると、テーブルが痛んでしまうことがあります。硬い板を土台にして作業することをおすすめします。

2. 1片1cmほどになった遺骨を3mm以下まで粉骨する
ある程度細かくなった遺骨を、乳鉢と乳棒を使ってさらに細かくしていきます。擦るのではなく、コツコツと叩いて砕いていくようにしましょう。遺骨が飛び散りやすいため、必ずゴーグルとマスクで顔を保護してください。

3. 1片3mm以下になった遺骨をパウダー状に粉骨する
細かくなった遺骨をすり潰してパウダー状にし、ふるいにかけて金属製のボウルに移します。その際、針金や刷毛の毛などの異物が混ざっていないかをしっかり確認しましょう。遺骨をパウダー状にする作業は、家庭用のミルやミキサーでも代用できます。

粉骨した遺骨の保管方法

粉骨した遺骨の保管方法

パウダー状になった遺骨を真空パックの袋に入れます。すぐに散骨する場合は、水分が付着していない容器に遺骨を入れて保管しておきます。その場合も、カビの繁殖を防ぐため高温多湿な場所は避けて、風通しの良い場所に保管してください。リビングなら直射日光は避け、窓から少し離れた場所に置くようにしましょう。

自宅に遺骨を置く場合は見た目にも配慮が必要です。人によっては遺骨を「怖い」と感じる方もいるでしょう。最近ではインテリアになじむ手元供養専用の骨壺が売られていますので、検討してみてください。

粉骨を業者に依頼する場合の費用相場

粉骨を業者に依頼する場合の費用相場

粉骨を自分で行う作業は手間がかかるうえ、心理的にも負担がかかります。無理せず専門業者に依頼するのもひとつの手です。

費用は骨壺のサイズや持ち込みか郵送かで変わりますが、持ち込みの場合は8,000円~20,000円程度、郵送の場合は15,000円~30,000円程度が相場です。遺骨の状態によっては遺骨を乾燥させる費用として、オプションで5,000円~15,000円程度かかる場合があります。

また、粉骨に立ち合う場合に費用が発生することがあり、10,000円前後が相場のようです。

業者に依頼する場合の注意点

大切な故人の遺骨を任せるため、信頼できる業者に依頼したいものです。業者を選ぶ際は以下のような点を注意して選ぶといいでしょう。

粉骨の実績が数多くあること
粉骨に関する専門知識があり、経験と実績のある業者を選ぶようにしましょう。知識のない業者の場合、たとえば、喉仏は分けて欲しいとお願いしても、別の骨を渡される可能性もあります。インターネットやSNSの口コミなども参考にしましょう。

対応がしっかりしていて親身になってくれる
大切な遺骨ですので、心を込めて粉骨してくれる業者に任せたいものです。心にしこりを残さないために、対応がていねいで親身になってくれる業者を選びましょう。

料金が明確になっている
後から追加料金を取られないよう、最初から金額が明記されている業者を選ぶと安心です。粉骨するためには、異物を除去したり粉骨した遺骨を真空パックの袋に入れたりとさまざまな作業が発生します。それらが明確に記された料金体系になっているかを確認しましょう。

粉骨を自分で行う際は、しっかり準備して安全に配慮を

粉骨を自分で行う際は、しっかり準備して安全に配慮を

しっかり準備してコツコツ作業を進めれば、自分で粉骨を行うことは可能です。大切な遺骨を自分で手間をかけて粉骨することは、大切な供養のひとつ。しっかり最後までお見送りをするという意味で、心の区切りになるかもしれません。

ただ、労力的にも心理的にも負担は少なくありませんので、無理せず粉骨専門業者に依頼するのも手です。ご自身の環境や気持ちに合った方法を選んでください。ご自身で粉骨する際は、ケガなどがないよう安全に配慮して作業してくださいね。