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未来のお墓研究所

投稿日:2021.04.07
更新日:2024.07.03

お墓

供養

新盆(初盆)とはいつ?新盆の日程ややること、準備物や法要の服装マナーを解説

新盆(初盆)とはいつ?新盆の日程ややること、準備物や法要の服装マナーを解説

新盆は、通常のお盆とは違って法要や特別な飾り付けを行うため、準備に戸惑う方もいるかもしれません。今回は、新盆とはどのような行事なのか、新盆の日程ややること、準備物や法要の服装マナーについて解説します。はじめて新盆を迎えるという方は、余裕を持って準備を進められるよう、新盆の流れを確認しておきましょう。

新盆(初盆)とは ?普段のお盆との違い

新盆(初盆)とは ?普段のお盆との違い

新盆(初盆)とは、故人が亡くなってから四十九日を過ぎ、初めて迎えるお盆のことです。通常のお盆同様、お墓参りやお供えなども行いますが、新盆では僧侶を呼び法要をするなど念入りに供養を行うことが一般的です。

新盆・初盆の読み方

新盆・初盆は同じ意味を指しますが、それぞれの読み方は地域によって異なります。全国的には「初盆」を使う地域が多く、関東甲信越地方では「新盆」使う地域が多い傾向にあります。

読み方
新盆 ・にいぼん
・しんぼん
・あらぼん
初盆 ・はつぼん
・ういぼん

新盆はいつのこと?【2024年・2025年のお盆の日程】

新盆は、故人の死後四十九日を空けて迎える初めてのお盆のことですが、お盆の時期は地域によって異なります。全国的には8月のお盆が多いですが、東京をはじめとする一部地域では7月にお盆を執り行っています。

なお、故人の死後四十九日以内にお盆を迎える場合、その翌年が新盆となります。

2024年・2025年のお盆の日程

7月盆 8月盆
2024年 7月13日(土)〜16日(火)
盆の入り…13日(土)
盆明け…16日(火)
8月13日(火)〜16日(金)
盆の入り…13日(火)
盆明け…16日(金)
2025年 7月13日(日)〜16日(水)
盆の入り…13日(日)
盆明け…16日(水)
8月13日(水)〜16日(土)
盆の入り…13日(水)
盆明け…16日(土)

新盆の流れ

新盆の流れ

お盆の時期は地域により7月と8月にわかれますが、それぞれで行う内容は変わりません。

13日(盆の入り) 14日・15日(中日) 16日(盆明け)
・迎え火
・お墓掃除
・お墓参り
・法要
・会食
・送り火

13日(盆の入り)にやること

午前中に精霊棚を設置してお供え物や飾り付けを行います。日中にお墓掃除とお墓参りを行い、夕方に自宅で迎え火を焚いて盆提灯を灯します。

戸建ての場合の送り火は自宅の玄関や庭先などで行い、集合住宅の場合はベランダなどで行うことが多いです。ただし、集合住宅の場合は、事前に住居の規定を確認してください。火の取り扱いには十分注意しましょう。

14日・15日(中日)にやること

14日と15日のいずれかに、自宅に僧侶を招き法要を行います。菩提寺がある場合、新盆を迎える檀家がお寺に集まって合同法要を行う場合があります。事前にお寺に確認しておくとよいでしょう。

法要には、親族や故人と生前親しかった方を呼ぶのが一般的です。法要が終わり次第、参加者でお墓を参ったのち会食を行います。

16日(盆明け)にやること

できるだけ遅い時間に自宅で送り火を焚き、ご先祖さまの霊を見送ります。お墓で送り火を焚くこともありますが、施設によっては夕方以降のお墓参りができない場合がありますので、事前に確認しましょう。

お盆飾りの片付けを行ってお盆は終了です。16日中に片付けられない場合は、翌日になっても問題ありません。

新盆で準備する飾り・お供え物

新盆で準備する飾り・お供え物

新盆を迎えるにあたり、お供え物や飾りを準備する必要があります。基本的に、準備物は通常のお盆と共通ですが、地域によっては新盆ならではのモノが必要となりますので、確認しておきましょう。

精霊棚(しょうりょうだな)

精霊棚は盆棚(ぼんだな)とも呼ばれ、ご先祖さまをお迎えする祭壇のことです。精霊棚には本尊を祀り、お位牌、お供え物などを配置し、棚の脇に盆提灯を置きます。

盆提灯

通常のお盆では、絵柄の入った盆提灯を精霊棚の脇に設置します。新盆の場合は、白提灯または白紋天(しろもんてん)と呼ばれる白色無地の提灯を使用し、玄関先に吊り下げるのが一般的です。これは、初めて自宅に帰ってくる故人の霊が迷わないための目印の意味があります。

集合住宅などで白提灯を玄関先に飾れない場合は、室内に飾っても問題ありません。また近年は、通常のお盆と同じ絵柄の入った盆提灯を使うことも増えてきました。火事を防ぐために、提灯にはろうそくではなくLEDの電池式ろうそく灯を使いましょう。

おがら/松の割木

「おがら」とは、迎え火・送り火を焚くための木材で、麻の茎を剥いで内部を乾燥させた麻がらのことです。麻は古くから、悪いものを祓い清める清浄な植物であると考えられてきました。おがらは、お盆の時期になると花屋やスーパー・ホームセンターなどで販売されます。

おがらではなく、松の割木や竹・樺・わらなどを用いることもあります。割り箸で代用することも可能です。焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きの皿の上で火を焚きます。

精霊馬(しょうりょううま)

精霊馬は、キュウリとナスに割り箸や爪楊枝で足を作り、牛と馬に見立てた飾りのことです。ご先祖さまが浄土と現世を行き来するための乗り物、という意味があります。キュウリは「足の速い馬に乗って、早く戻ってこられるように」、ナスは「足の遅い牛に乗って、ゆっくり帰れるように」との意味がこめられています。

精霊馬は盆棚に飾るのが一般的で、盆明けの片付けの際に処分します。塩で清めたのち、白い紙に包んで可燃ごみとして処分する方法が簡単です。キュウリやナスが傷むのが心配な場合は、わらや布でできた精霊馬を用いることもあります。

新盆の法要・会食の流れ

新盆の法要・会食の流れ

新盆では、親族や故人と生前親しかった方を招いて法要・会食を行います。家族だけで法要を行っても問題ありませんが、関係者にはその旨を知らせておくと親切です。関係者を招く場合の法要・会食の流れをご紹介します。

法要・会食までの準備

日時と場所を決め、僧侶の手配と親族への連絡を行います。自宅で行う場合が多いですが、菩提寺や法要会館で行うこともあります。お盆はお寺も一般の方も忙しい時期のため、なるべく早く日程を決めて連絡しましょう。

また、お布施と参加者への返礼品も準備しておきます。

・お布施の費用相場

新盆のお布施の相場は、30,000円〜50,000円です。また、別途お車代として5,000円〜10,000円をお渡しします。送迎タクシーを手配する場合は、実費を払うこともあります。

僧侶が会食に参加できない場合は、御膳料として5,000円〜10,000円をお渡しするのが一般的です。複数人の僧侶が法要に参加した場合は、人数分の御膳料が必要な点には注意しましょう。それぞれの僧侶にお渡しするのではなく、ひとつの袋にまとめて渡すのがマナーです。

・返礼品の費用相場

法要に参加された方から香典をいただきますので、返礼品をお渡しします。参加者に気を遣わせない1,500円〜5,000円ほどを目安に、持ち帰りやすい物を選びましょう。お菓子や飲み物など、消え物を選ぶのがおすすめです。

法要・会食の当日

法要が始まる前に、僧侶にお布施を渡します。法要、お墓参りが終わると、施主が終了のあいさつを行います。参加してくれたことへの感謝を伝え、会食についてご案内するとよいでしょう。

会食会場に移動し、施主の簡単なあいさつで会食をはじめます。会食の最後にもお開きのあいさつを行い、改めて参加者への感謝をお伝えしましょう。

新盆での服装マナー

新盆での服装マナー

新盆では法要を行いますので、服装マナーにも配慮が必要です。黒を基調としたスーツやブラックフォーマルなどの準喪服を意識すれば問題ありません。

参加者として法要に招かれた場合も同様です。「平服」と指定がある場合は喪服でなくても構いませんが、露出度の高い服や明るい色味の服は避けましょう。

男性の服装のポイント

カジュアル過ぎる服装はマナー違反と見なされることもあります。色付きや柄のあるシャツは避け、白い無地のシャツを選ぶのが無難です。次のようなアイテムを選びましょう。

・無地のスーツ(黒、グレー、紺)
・白のワイシャツ
・黒のネクタイ、靴下、革靴

女性の服装のポイント

デコルテや肘・膝が隠れる服を選びます。スカートは、座っても膝頭が出ない丈を選んでください。生足はふさわしくないとされていますので、ストッキングを身につけます。次のようなアイテムを選びましょう。

・無地のワンピースやアンサンブル(黒、グレー、紺)
・黒または肌色のストッキング
・黒のパンプス

子どもの服装のポイント

学生の場合は、学校の制服を着用するのが基本です。制服がない場合、男子は黒や紺・グレーのブレザーにズボンと白いシャツ、女子は黒や紺・グレーのブレザーにスカートと白いシャツ、またはワンピースがよいでしょう。小さなお子さんの場合、キャラクターものや柄は避け、地味な色合いのシンプルな服を選んでください。

足元は、黒系の革靴やスニーカーを選び、黒や紺・白の靴下を履きましょう。

故人が亡くなってはじめてのお盆。新盆にしっかりと備えましょう

故人が亡くなってはじめてのお盆。新盆にしっかりと備えましょう

新盆の時期は地域によって7月と8月にわかれますが、準備物や行うことについては基本的に全国共通です。はじめての新盆を迎える方は、余裕を持って故人の魂を迎えられるよう早めに準備を進めましょう。