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2020.10.30

供養

位牌の由来と基礎知識

位牌の由来と基礎知識

自宅に仏壇のない家庭でも、一度は目にしたことがある位牌。位牌とは、戒名や法名を記して故人やご先祖様を祀るための木の板のことです。葬儀中には祭壇に設置し、葬儀後は自宅の仏壇やお寺の納骨堂に安置します。位牌は宗教によってさまざまな種類がありますが、位牌を必要としない浄土真宗以外では自由に選ぶことができます。

1. 位牌の由来

位牌の由来は諸説ありますが、代表的な説では、中国の儒教の伝来と共に日本に伝わり、もともと日本にあった故人の霊が宿るという依代(よりしろ)の考え方と習合して日本中に広まったという説です。
中国では死者の霊の依り所として存命中の位官や姓名を札板に記すという習俗があったようです。それが日本に伝わり、その後鎌倉時代に儒教の影響を受けた日本の禅宗僧侶が位牌を祀る儀礼を始め、江戸時代には一般庶民にも広まったと言われています。

2. 位牌の種類と作るタイミング

位牌は大きく分けて「順修牌(じゅんしゅうはい)」と「逆修牌(ぎゃくしゅうはい)」があります。
一般的に使われているのが順修牌で、故人のために亡くなってから家族が作るものです。亡くなってから四十九日までに祭壇に祀るのが白木の位牌で、四十九日の法要で本位牌に切り替えます。白木の位牌は「内位牌」と呼ばれ、葬儀の延べ送りに用いる仮のもので、葬儀社に用意してもらうのが一般的です。葬儀後は遺骨、遺影とともに家の後飾り壇に飾り、四十九日法要の際に菩提寺に納め、お焚き上げをしてもらいます。
本位牌は、故人の来世が決まり、極楽浄土へ成仏した証として内位牌から置き換えるものです。仏壇店などで購入し、四十九日法要の際に魂入れ(開眼供養)をしてもらいます。本位牌にはご戒名や没年月日、没年齢、俗名を入れる作業があるため、間に合うよう余裕を持って購入しておきましょう。
逆修牌とは、生前に戒名(法名)をいただいて作った位牌で、朱で書き込まれています。生前に作るため本人が選ぶことができます。

3. 位牌の選び方

位牌と一言にいっても、サイズやデザイン、色、仕上げ方などさまざまな種類があります。宗派によって違いがありますが、基本的には自分の好みで選んで大丈夫です。

塗り位牌
一般的に人気の高いのが塗り位牌です。檜などを素材とし、塗りを重ねて黒く仕上げた重厚な印象の位牌です。
彫刻や金粉、金粉などの塗料で装飾されているものから、ウレタンなどの樹脂塗装を用いた安価なものまで値段に差があります。

蒔絵位牌
蒔絵位牌は、塗り位牌の一種で、漆の塗面に美しい模様が蒔かれた位牌です。絵柄によって印象が大きく異なるため、現代的な仏壇にも合わせやすいデザインです。

唐木位牌
唐木位牌は、黒檀や紫檀などの高級銘木を使用した、素材の木目を生かした位牌です。

サイズ
位牌のサイズに決まりはありませんが、一般的に使用されているものは3.5~4寸で、約7.5㎝~12㎝くらいになります。ただしよく言われているのが、ご先祖様のお位牌より高いものを選ばないようにする、ということです。
初めて購入する場合は、仏壇のサイズに合わせて選ぶといいでしょう。

4. 位牌の文字入れ

位牌には、戒名や法名、没生年月日、俗名、享年を記します。
戒名とはもともと、仏様の弟子に授けられる名前のことで、浄土真宗の場合は法名、日蓮宗では法号といいます。
戒名の末尾に見られる「位」や「霊位」は位号と呼ばれ「様」のような意味です。
戒名がある場合は位牌の裏に記し、ない場合は表に記すのが俗名です。これは生前に名乗っていた名前のことです。
没年月日は、元号を用いて漢数字で記します。
享年は亡くなった時の年齢のことです。年齢は満年齢と数え年のどちらでもいいようです。
梵字とはそれぞれの宗派のロゴのようなもので、戒名の上に梵字を入れる場合がありますが、これは宗派によって異なり、ない場合もあります。

魂入れをしていただいた位牌には、故人の霊が宿ります。それを仏壇に安置し日々祈ることは故人への供養となるだけでなく、残された家族にとって心の拠り所ともなるのです。そのため、位牌を購入する際は仏壇店の方にいろいろと相談しながら、納得のいくものを購入するようにしましょう。