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2026.7.29

供養

一日葬とは?葬儀の流れ・費用・家族葬との違い・メリットと注意点を解説

一日葬とは?葬儀の流れ・費用・家族葬との違い・メリットと注意点を解説
近年は、家族葬や直葬・火葬式など、従来の一般葬にとらわれない葬儀形式を耳にする機会が増えています。そのなかで、「一日葬」も選択肢のひとつとして知られるようになりました。
この記事では、一日葬の特徴や葬儀の流れ、費用の目安、メリット・デメリット、向いている人・慎重に考えたい人について解説します。

一日葬とは

一日葬とは

一日葬とは、一般的な葬儀とどのように異なるのでしょうか。まずは、一日葬の基本的な意味と、一般葬・家族葬との違いを整理しておきましょう。

一日葬は、通夜を行わず1日で執り行う葬儀

一日葬とは、通夜を行わず、告別式と火葬を1日で執り行う葬儀形式のことです。一般的な葬儀では、1日目に通夜、2日目に告別式と火葬を行いますが、一日葬では通夜を省略します。

通夜を行わないものの、告別式は執り行うため、故人とお別れする時間を設けることができます。火葬だけで見送る形式とは異なり、葬儀としての儀式を行える点が一日葬の特徴です。

一日葬と家族葬の違い

一日葬と家族葬は、混同されやすい葬儀形式ですが、着目している点が異なります。一日葬は「葬儀にかかる日数」に着目した葬儀形式です。

一方、家族葬は「参列者の範囲」に着目した葬儀形式です。家族や親族、親しい友人など、限られた人を中心に故人を見送る葬儀を指します。

そのため、一日葬と家族葬は、どちらか一方を選ぶものではありません。家族や親しい人だけで一日葬を行うなど、組み合わせて選ばれることもあります。

一日葬と直葬・火葬式の違い

一日葬と直葬・火葬式は、通夜を行わない点では共通しています。ただし、告別式を行うかどうかに違いがあります。

直葬・火葬式は、通夜や告別式を行わず、火葬を中心に故人を見送る形式です。一方、一日葬は通夜を省略するものの、告別式は執り行います。

そのため、一日葬では、故人とお別れする時間や宗教儀礼の場を設けやすいのが特徴です。火葬のみではなく、葬儀としての形式を残したい場合に選ばれることがあります。

一日葬の流れ

一日葬の流れ

ここでは、逝去後から火葬後まで、一日葬の一般的な流れをご紹介します。葬儀・告別式に約2時間、火葬に約2時間、会食に約1時間かかると考えると、一日葬の当日の所要時間は合計で5時間程度が目安です。

ただし、会場や火葬場の混雑状況、移動時間、会食の有無などによって、実際にかかる時間は異なります。

  • 1. 逝去後、葬儀社へ連絡する
  • 2. 遺体を安置する
  • 3. 葬儀内容を打ち合わせる
  • 4. 納棺・告別式を行う
  • 5. 出棺・火葬・骨上げを行う
  • 6. 必要に応じて初七日法要を行う

逝去後、葬儀社へ連絡する

家族が亡くなったら、まず葬儀社へ連絡します。病院や施設で亡くなった場合は、遺体の搬送が必要になるため、できるだけ早めに依頼先を決める必要があります。

葬儀社には、一日葬を希望していることを伝え、搬送先や安置場所、葬儀の日程などを確認しながら、今後の流れについて案内を受けます。

遺体を安置する

葬儀までの間、故人の遺体を自宅や葬儀会館、安置施設などに安置します。法律上、亡くなってから24時間以内は火葬できないため、一日葬であっても、逝去当日に火葬はできません。

自宅に安置する場合は、布団やドライアイスの準備が必要です。自宅での安置が難しい場合は、葬儀社の安置施設も利用できます。

葬儀内容を打ち合わせる

葬儀社と、葬儀の日程や会場、参列者の範囲、祭壇、棺、供花、返礼品などについて打ち合わせを行います。一日葬では通夜を行わないため、告別式の内容や当日の流れを中心に決めていきます。

僧侶に読経を依頼する場合は、菩提寺や葬儀社を通じて日程を調整します。菩提寺がある場合は、一日葬に対応してもらえるか事前に確認しましょう。

納棺・告別式を行う

葬儀当日は、故人を棺に納める納棺を行ったあと、告別式を執り行います。告別式では、読経や焼香、弔辞、故人とのお別れの時間などが設けられます。

通夜を行わない一日葬では、告別式が参列者にとって故人とお別れする主な場になります。

出棺・火葬・骨上げを行う

告別式が終わると、棺を霊柩車へ運び、火葬場へ向かいます。火葬場では、最後のお別れをしたあと、火葬が行われます。

火葬後は、遺族や親族で遺骨を骨壺に納める骨上げを行います。骨上げが終わると、一日葬の主な流れは終了です。

地域や葬儀の内容によっては、火葬後に「精進落とし」と呼ばれる会食を行うことがあります。一日葬では会食を省略するケースもあるため、参列者の人数や遺族の意向にあわせて検討しましょう。

必要に応じて初七日法要を行う

火葬後、必要に応じて初七日法要を行うことがあります。本来、初七日法要は亡くなってから7日目に行うものですが、近年では遺族や親族の負担を考慮し、葬儀当日に繰り上げて行うケースもあります。

一日葬でも、初七日法要を行うかどうかは、宗派や地域の慣習、菩提寺の考え方によって異なります。希望がある場合は、葬儀社や僧侶に相談しながら決めるとよいでしょう。

一日葬にかかる費用

一日葬にかかる費用

ここでは、一日葬で想定される主な費用項目を確認しておきましょう。

葬儀社に支払う費用

一日葬で葬儀社に支払う費用は、30万円〜50万円程度が目安です。基本プランには、遺体の搬送、安置、棺、祭壇、式場設営、スタッフ対応などが含まれることが多くあります。

火葬場の使用料は、セット料金に含まれていないこともあるため、打ち合わせの際に確認しておきましょう。

そのほか、祭壇の規模や棺の種類、供花、遺影写真、司会進行などを追加すると、費用が上がる場合があります。見積もりを確認するときは、基本プランに含まれる内容と、別途費用が発生する項目をあわせて確認することが大切です。

僧侶へのお布施

僧侶に読経を依頼する場合は、お布施が必要になります。一日葬のお布施は、10万円〜30万円程度が目安です。

ただし、戒名を授かる場合や、初七日法要をあわせて行う場合などは、金額が変わることがあります。菩提寺がある場合は、一日葬を希望していることも含めて、事前に相談しておくと安心です。葬儀社を通じて僧侶を手配する場合も、読経の内容やお布施の目安を確認しておきましょう。

飲食費・返礼品

参列者がいる場合は、飲食費や返礼品の費用も必要になります。一日葬では通夜を行わないため、通夜振る舞いの費用はかかりません。

一方で、告別式後や火葬後に会食を行う場合は、その分の飲食費が発生します。また、参列者へ返礼品を用意する場合は、人数に応じた費用が必要です。家族だけで行うのか、親族や知人にも参列してもらうのかによって、必要な内容を検討しましょう。

一日葬のメリット

一日葬のメリット

ここでは、一日葬を選ぶ主なメリットを確認しておきましょう。

葬儀を1日で終えられる

一日葬は、一般葬のように2日間にわたって葬儀を行う必要がないため、遺族や参列者の時間的な負担を抑えやすい点がメリットです。

特に、高齢の遺族がいる場合や、遠方から親族が参列する場合は、移動や宿泊の負担が大きくなることがあります。一日葬であれば、葬儀にかかる日数を短くできるため、身体的な負担の軽減にもつながります。

費用を抑えやすい

一日葬は通夜を行わないため、一般葬に比べて費用を抑えやすい傾向があります。通夜振る舞いや通夜に関わる人件費、飲食費などが不要になるためです。

ただし、火葬料や式場使用料、安置費用、お布施などは一日葬でも必要になります。費用を抑えやすい葬儀形式ではありますが、どの費用が含まれているのかは事前に確認しておくことが大切です。

故人と静かに過ごす時間を持ちやすい

一日葬では通夜を行わないため、葬儀前日の夜を家族だけで過ごしやすくなります。参列者対応に追われにくく、身近な人だけで故人を偲ぶ時間を持ちやすい点もメリットです。

家族や親しい人を中心に、落ち着いた雰囲気でお別れをしたい場合にも向いています。形式にとらわれすぎず、故人との最後の時間を大切にしたい人に選ばれることがあります。

準備や参列者対応の負担を減らしやすい

通夜を行わない一日葬では、通夜振る舞いの料理や受付、参列者対応などの準備を減らしやすくなります。葬儀に関わる手配が少なくなることで、遺族の精神的な負担も軽減しやすいといえるでしょう。

限られた時間の中で、できるだけ実務的な負担を抑えて故人を見送りたい場合に検討しやすい葬儀形式です。

一日葬のデメリット・注意点

一日葬のデメリット・注意点

後悔のない形で見送るために、事前に確認しておきたいデメリットや注意点を見ていきましょう。

参列できない人が出る可能性がある

一日葬は、昼間に告別式と火葬を行うことが多い葬儀形式です。そのため、仕事の都合がつかない人や、遠方から移動する人にとっては、参列が難しくなる場合があります。

一般葬であれば、通夜に参列して故人とお別れすることもできますが、一日葬では参列の機会が告別式に限られます。故人の友人や知人、仕事関係者などに参列してほしい場合は、日程や案内の方法を慎重に考える必要があります。

親族から反対されることがある

一日葬は、一般葬に比べると比較的新しい葬儀形式です。そのため、親族の中には「通夜を行わないのは失礼ではないか」「従来の形で見送るべきではないか」と感じる人もいます。

特に、親族の人数が多い場合や、地域の慣習を重視する家族がいる場合は、事前に一日葬を選ぶ理由を伝えておくことが大切です。遺族だけで決めてしまうと、葬儀後に不満や行き違いが生じる可能性もあります。

菩提寺に相談が必要な場合がある

菩提寺がある場合は、一日葬を希望していることを事前に相談しておきましょう。寺院によっては、通夜と告別式を2日間で行う従来の形式を重視している場合があります。

事前に確認しないまま一日葬を進めると、読経や戒名、納骨などで菩提寺との間に行き違いが生じることがあります。

葬儀後の弔問対応が増えることがある

一日葬では通夜を行わないため、都合が合わず参列できなかった人が、後日自宅へ弔問に訪れることがあります。故人との関係が広い場合は、葬儀後に弔問や香典への対応が増える可能性があります。

弔問対応が続くと、葬儀後の遺族にとって負担になることもあります。参列できなかった人への連絡方法や、後日の弔問を受けるかどうかについても、あらかじめ家族で考えておくとよいでしょう。

一日葬が向いている人・慎重に考えたい人

一日葬が向いている人・慎重に考えたい人

一日葬は、すべての家庭に合うとは限らないため、向いているケースと慎重に考えたいケースを確認しておきましょう。

一日葬が向いている人

一日葬は、家族や近しい人を中心に故人を見送りたい人に向いています。通夜を行わず、告別式と火葬を1日で行うため、参列者をある程度絞り、落ち着いた形でお別れの時間を持ちやすいでしょう。

また、葬儀にかかる身体的・時間的な負担をできるだけ減らしたい人にも適しています。高齢の遺族がいる場合や、遠方から親族が集まる場合は、葬儀の日程を短くすることで、移動や宿泊の負担を抑えやすくなります。

告別式でしっかり故人とお別れしたいと考える人にも、一日葬は選択肢になります。火葬のみの形式ではなく、告別式を行うことで、宗教儀礼やお別れの場を設けることができます。

一日葬を慎重に考えたい人

故人の交友関係が広い場合は、一日葬を慎重に検討する必要があります。通夜を行わないことで参列の機会が限られ、友人や知人、仕事関係者などが故人とお別れできない可能性があるためです。

また、親族が従来の葬儀形式を重視している場合も、事前の相談が大切です。通夜を行わないことに抵抗を感じる人がいると、葬儀後に不満や行き違いが生じることがあります。

菩提寺との関係が深い場合も、早めに確認しておきましょう。寺院によっては一日葬への考え方が異なるため、読経や戒名、納骨などに影響が出ないよう、葬儀社だけでなく菩提寺にも相談しておくと安心です。

一日葬は、故人と家族に合った見送り方の選択肢のひとつ

一日葬は、故人と家族に合った見送り方の選択肢のひとつ

一日葬は、葬儀の負担を減らしながら、家族や近しい人を中心に落ち着いて故人を見送りたい場合に選ばれている葬儀形式です。

葬儀の負担を軽減できることは大切ですが、故人の交友関係や親族の意向、菩提寺との関係も念頭に置いておきたいポイントです。家族にとって無理のない形で、故人らしいお別れができる葬儀を選んでくださいね。