

未来のお墓研究所
お墓
お墓に供える花の選び方とマナー|造花はOK?タブーや種類も解説
お墓に供える花には、昔から定番とされる種類やマナーがあります。しかし近年は、故人が好きだった花を選んだり、管理のしやすさから造花を取り入れたりと、供養の形も少しずつ多様化しています。
目次
- お墓に供える花の基本
- お墓に供える花の呼び方
- 樒を供える意味と特徴
- お墓に供える花の選び方
- 定番・おすすめの花の種類
- 色合いや組み合わせの基本
- 季節ごとのおすすめの花
- お墓に供える花でタブーとされる種類
- トゲのある花がタブーとされる理由
- 毒のある花・香りが強すぎる花の注意点
- 縁起が悪いとされる花の考え方
- 花をお墓に供える際のマナー
- 本数・左右のバランスと長さの整え方
- 供えるタイミングと交換頻度
- 枯れた花の扱い方
- お墓に造花を供えてもよい?
- 造花が選ばれる理由
- 造花のデメリットと注意点
- 造花NGの寺院・霊園がある理由
- お墓に供える花はどこで買える
- 花屋・スーパー・ホームセンターの違い
- 仏花の価格相場
- 通販で購入する場合のポイント
- 故人を想って花を供える、その気持ちを大切に
お墓に供える花の基本
お墓に供える花には、昔から使われている定番の種類があります。また、仏花や供花、樒など、似ているようで意味や使われ方が異なる言葉も少なくありません。まずは、お墓参りで使われる花や植物の基本的な呼び方や意味について見ていきましょう。
お墓に供える花の呼び方
お墓や仏壇に供える花は、一般的に「仏花(ぶっか)」と呼ばれます。一方で、「供花(きょうか・くげ)」は、主に葬儀や法要の際に贈る花を指す言葉です。
また、仏壇に供える花を「仏花」、お墓に供える花を「墓花(はかばな・ぼか)」と呼び分けることもあります。ただし、実際には使われる花の種類がほぼ同じであることから、明確に区別されているわけではありません。
花屋やスーパーでも、お墓用を含めてまとめて「仏花」と表記されていることが多く、普段のお墓参りでも「仏花」という呼び方が一般的です。
なお、仏教では花を供えることが多い一方で、神道では「榊(さかき)」を供える習慣があります。地域や宗派によって供えるものに違いがあるため、迷った場合は家族や寺院・霊園に確認してみるとよいでしょう。
樒を供える意味と特徴
樒(しきび・しきみ)は、仏事で古くから使われてきた植物で、地域によってはお墓参りや法要の際に花の代わりとして供えられることもあります。特に関西地方では馴染みが深く、仏花とあわせて供えられるケースも少なくありません。
樒には独特の香りがあり、邪気を払う「魔除け」の意味を持つとされています。また、葉が丈夫で傷みにくいため、長持ちしやすい点も特徴です。
樒と榊の違い
樒と榊は見た目が似ているため混同されることがありますが、樒は主に仏事で使われる植物、榊は神事で使われる植物で、用途や意味合いに違いがあります。
見分け方としては、樒は独特の強い香りがあり、葉がやや波打っていて肉厚なのが特徴です。また、葉が枝先に集まるように付いており、向きが不揃いになっています。葉先は尖っていて、果実や種には毒性があります。
一方の榊は、ほとんど香りがなく、葉にツヤがあり平坦な形をしています。樒との大きな違いは葉のつき方で、枝の下の方から左右交互に並び、同じ方向を向いています。葉先は比較的丸みがあり、一般的に毒性はありません。
お墓に供える花の選び方
お墓に供える花には定番とされる種類や、色合い・組み合わせの基本があります。季節によって適した花も異なるため、選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
定番・おすすめの花の種類
比較的手に入りやすく、暑さや寒さに強い、花もちのよい種類がお墓に供える定番の花として選ばれています。
・キンセンカ
冬から春にかけて見かけることが多い花です。寒さに強く花もちもよいため、菊と並んで昔から仏花として利用されてきました。
・カーネーション
春から初夏にかけて多く流通する花です。比較的長持ちしやすく、白いカーネーションは故人を偲ぶ花としても知られています。
・百合
初夏から夏頃によく見かける花で、華やかさと落ち着いた雰囲気をあわせ持っています。特に白い百合は、葬儀や供養の場面でもよく用いられます。ただし、花粉が多いため、取り除いて供えることもあります。
・スターチス
春から夏にかけて流通が多く、暑さや乾燥に強い花です。長持ちしやすく、仏花に色味を加えたいときにも選ばれています。
・菊
年間を通して手に入りやすく、花もちがよいため、仏花の定番として広く使われています。花びらが散りにくい点も、お墓参りに向いている理由のひとつです。
色合いや組み合わせの基本
お墓に供える花は、白を中心に、紫・黄色・ピンクなど落ち着いた色合いでまとめるのが一般的です。地域や家庭によって考え方は異なりますが、派手すぎる色の組み合わせは避けられることがあります。
また、仏花は全体がひし形になるように組むと、バランスよく整って見えます。花の高さや向きをそろえながら、正面から見たときに自然に広がるよう意識するとよいでしょう。
配色は、上に白や黄色などの淡い色、下に赤や紫など濃い色を配置するのが一般的です。下側に濃い色を入れることで全体が引き締まり、まとまりやすくなります。
季節ごとのおすすめの花
お墓に供える花は、季節に合わせて選ぶことで、より長くきれいな状態を保ちやすくなります。
暑い時期におすすめの花
・菊(一年通して安定して使いやすい)
・スターチス
・リンドウ
・グラジオラス
・トルコキキョウ
・ケイトウ
寒い時期におすすめの花
・菊(一年通して安定して使いやすい)
・カーネーション
・ストック
・マーガレット
・オンシジウム
お墓に供える花でタブーとされる種類
お墓に供える花に厳密な決まりがあるわけではありませんが、昔から避けられることが多い種類もあります。地域や考え方によって違いはありますが、一般的に注意されることが多い花について見ていきましょう。
トゲのある花がタブーとされる理由
バラのようにトゲのある花は、お墓参りでは避けられることがあります。これは、トゲが「殺生」や「ケガ」を連想させると考えられているためです。
ただし、故人が好きだった花であれば絶対にNGというわけではありません。供える場合は、あらかじめトゲを取り除いておくのがよいでしょう。
毒のある花・香りが強すぎる花の注意点
彼岸花のように毒性のある花は、お墓に供える花として避けられることがあります。特に小さな子どもやペットが触れる可能性がある場所では注意が必要です。
また、百合のように香りが強い花は、好みが分かれる場合があります。香りによって虫が集まりやすくなることもあるため、周囲への配慮を意識して選ぶとよいでしょう。
縁起が悪いとされる花の考え方
椿や彼岸花、真っ赤な花などは、縁起を気にして避ける人もいます。
たとえば椿は、花ごと落ちる姿が「首が落ちる」ことを連想させるとして、昔から仏事では避けられることがありました。また、彼岸花はお彼岸の時期に咲くことから死を連想させる花として扱われる場合があります。
ただし、これらはあくまで昔からの考え方や地域の慣習によるものです。近年では、故人が好きだった花を優先して供えるケースも増えています。
花をお墓に供える際のマナー
お墓に花を供える際は、厳しい決まりがあるわけではありません。余裕があれば、見た目の整え方や交換のタイミングなどにも気を配ると、より気持ちよくお参りしやすくなります。周囲への配慮も含めて、基本的なポイントを見ていきましょう。
本数・左右のバランスと長さの整え方
お墓に供える花は、左右一対で供えるのが一般的です。花立てが2つある場合は、同じ本数・同じような高さでそろえると、全体が整って見えやすくなります。
また、お花の本数は、3本・5本・7本など奇数がよいとされています。理由には、「半分に割れない奇数には特別な力が宿る」という昔からの考え方や、偶数より見た目のバランスが整いやすいといった理由があります。
花が長すぎると倒れやすくなるため、花立ての高さに合わせて茎の長さを調整しておきましょう。あわせて、水に浸かりそうな部分の葉を取り除いておくと、水が傷みにくくなり花もちもよくなります。
供えるタイミングと交換頻度
お墓に花を供えるタイミングとしては、お彼岸やお盆、命日、月命日などが一般的です。特別な日だけでなく、お墓参りの際にその都度供える方もいます。
また、供えた花は枯れる前に交換するのが理想とされています。特に夏場は気温が高く傷みやすいため、長期間そのままにしないよう注意が必要です。
すぐにお墓へ行けない場合は、傷みにくい花を選ぶか、お参り後にその日のうちに持ち帰るのもよいでしょう。また、お墓や霊園によっては、お花が傷んできたタイミングで処分してくれるところもあります。
一方、お供えした花は必ず持ち帰るルールになっている墓地もあるため、事前に管理者へ確認しておくと安心です。
枯れた花の扱い方
枯れた花をそのまま放置するのは避けたほうがよいとされています。見た目だけでなく、虫やにおいの原因になることもあるためです。
お参り後に持ち帰るか、霊園や墓地に花専用の回収場所がある場合は、決められた場所へ処分しましょう。墓地によってルールが異なるため、事前に確認しておくと安心です。
お墓に造花を供えてもよい?
お墓に供える花は生花が一般的ですが、近年は造花を選ぶ方も増えています。ここでは、造花を供える際の考え方や注意点について見ていきましょう。
造花が選ばれる理由
造花が選ばれる理由として多いのは、長持ちしやすく手入れの負担が少ない点です。生花のように枯れたり水替えが必要になったりしないため、頻繁にお墓へ行けない場合でもきれいな状態を保ちやすくなります。
また、遠方のお墓で管理が難しい場合や、夏場の暑さですぐ花が傷んでしまう時期などに、造花を選ぶ方もいます。
造花のデメリットと注意点
一方で、造花には見た目に違和感を持つ人もいます。特に昔ながらの考え方を大切にしている方の中には、「お供えは生花がよい」と考えるケースもあります。
また、屋外に長期間置いていると、色あせや劣化が目立つこともあります。造花であっても、汚れたまま放置すると景観を損ねやすいため、定期的な交換や手入れも必要です。
造花NGの寺院・霊園がある理由
寺院や霊園によっては、造花を禁止している場合があります。理由としては、景観を統一したい、劣化した造花が放置されやすい、といった点が挙げられます。
また、風で飛ばされた造花が周囲のお墓へ影響することを懸念しているケースもあります。造花を供えたい場合は、事前に霊園や寺院のルールを確認しておきましょう。
お墓に供える花はどこで買える?
お墓に供える花は、花屋だけでなく、スーパーやホームセンター、通販などさまざまな場所で購入できます。それぞれ特徴が異なるため、用途や予算に合わせて選ぶとよいでしょう。
花屋・スーパー・ホームセンターの違い
花屋は、花の鮮度や品質が比較的高く、用途に合わせて相談しながら選べる点が特徴です。故人が好きだった花を入れたい場合や、お彼岸・法要などで少し華やかにしたい場合にも向いています。
一方、スーパーやホームセンターは、価格が比較的手頃で購入しやすい点が魅力です。仏花としてあらかじめセットになっていることも多く、買い物のついでに準備しやすいでしょう。
また、ホームセンターでは、お線香や花立てなどのお墓参り用品もまとめてそろえやすい特徴があります。
仏花の価格相場
仏花の価格は、購入場所や花の種類によって変わりますが、1束300〜2,000円前後が一般的です。お墓には左右一対で供えることが多いため、合計で600〜4,000円程度がひとつの目安になります。
花屋で季節の花を加えてもらう場合や、お盆・お彼岸など需要が増える時期は、さらに価格が上がることもあります。
通販で購入する場合のポイント
最近は、通販で仏花を購入する方も増えています。自宅まで届けてもらえるため、近くに花屋がない場合や、忙しく買いに行く時間がない場合にも便利です。
通販を利用する際は、鮮度を保てる配送方法か、希望日に届くかを確認しておくことが大切です。また、写真と実物の印象が異なる場合もあるため、レビューや評価も参考にすると選びやすくなります。
お墓に供える花はどこで買える?
お墓に供える花には、昔から定番とされる種類やマナーがあります。しかし近年は、以前ほど形式に厳密ではなくなってきており、故人が好きだった花や、自分らしい供養の形を大切にする考え方も広がっています。
もちろん、地域や宗派、霊園ごとのルールへの配慮は必要ですが、「故人に喜んでほしい」「きれいなお花を供えたい」という気持ちそのものが、供養につながる部分も大きいでしょう。
大切なのは、花の種類や形式だけではなく、故人を想ってお墓参りをすることです。無理のない形で、自分らしいお墓参りを続けてくださいね。












