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未来のお墓研究所未来のお墓研究所

未来のお墓研究所

投稿日:2020.6.26
更新日:2024.5.8

樹木葬


お墓

お花いっぱいの墓地「ガーデニング墓地」「花壇墓地」「テラス墓地」とは ?樹木葬との違いも解説

お花いっぱいの墓地「ガーデニング墓地」「花壇墓地」「テラス墓地」とは ?樹木葬との違いも解説

近年、自然を身近に感じられるお墓が人気を集めており、「樹木葬」や「ガーデニング墓地(霊園)」が注目されています。これらふたつは混同されやすいですが、明確な違いが存在します。この記事では、樹木葬とガーデニング墓地の違いに加え、ガーデニング墓地のメリット・デメリットを解説。また、「花壇墓地」や「テラス墓地」の特色も紹介します。

ガーデニング墓地(霊園)とは

ガーデニング墓地(霊園)とは

ガーデニング墓地(霊園)とは、庭園のように花や草木がお墓の周囲に植栽されている墓地です。個々のお墓の周囲だけでなく、霊園全体も季節ごとの花や緑で彩られ、公園のような雰囲気があるため「公園墓地」とも呼ばれます。

共有スペースに遊歩道や噴水などが設置されている霊園もあり、自然に囲まれた明るい空間でお参りできるのが特徴です。多くの霊園では、造園家やフラワーコーディネーターなどの園芸専門家が管理運営に関わっています。これにより、霊園の建設時だけでなく年間通して美しい植栽が維持されます。

また、個々のスペースに特定の植物を植えたり、ベンチや小道を設置したりと、利用者が個人的な空間を作り出せるカスタマイズ可能な霊園もあります。墓地や霊園の名称に「メモリアルパーク」や「メモリアルガーデン」といった言葉が多用され、都市部に位置することが多く訪れやすいのも特徴です。

樹木葬とガーデニング墓地との違い

樹木葬とガーデニング墓地との違い

樹木葬とガーデニング墓地は、どちらも自然に囲まれた環境にある点で共通していますが、墓標や埋葬の方法には明確な違いがあります。

樹木葬では樹木そのものが墓標として機能し、墓石は設置されないのが一般的。そのため、ガーデニング霊園よりも費用を抑えられます。樹木葬の埋葬方法には合祀タイプ、集合タイプ、個別タイプがありますが、いずれも最終的には合祀される点が特徴です。

一方、ガーデニング墓地は従来のお墓のように墓石を設置します。個人や家族単位などで埋葬され、承継が必要な従来の一般墓と変わりません。霊園によっては、お墓の承継は必要なく、いずれ合祀される永代供養タイプのものもあります。

このように、ガーデニング墓地は自然の美しさを取り入れつつも、従来のお墓の形式を踏襲している点が樹木葬と異なります。

ガーデニング墓地のメリット・デメリット

ガーデニング墓地のメリット・デメリット

ここでは、ガーデニング墓地のメリット・デメリットを紹介します。

ガーデニング墓地のメリット

メリットの一つは、霊園全体が植栽で彩られているため、明るいイメージがあることです。一般的に墓地や霊園は「暗い」「怖い」といったイメージを持たれがちですが、ガーデニング墓地は公園のように明るく、多くが都心に位置するため気軽にお墓参りができます。都心から離れた場所にある場合でも、送迎バスがあったり、広い駐車場が整備されていたりとアクセス良好です。

また、階段や段差がないバリアフリー設計の霊園が多く、高齢者や車椅子ユーザーも容易にお参りできます。管理が行き届いている霊園では、どの季節に訪れても美しい植栽を楽しめるのが魅力です。

さらに、宗教や宗派に囚われない自由度の高さもメリットの一つです。多様な宗教や宗派の人々が利用でき、異なる背景を持つ人々も同じ場所で眠ることが可能です。

ガーデニング墓地のデメリット

取得費用や管理費用が比較的高額であることがデメリットといえます。これは、霊園全体の植栽に維持管理費用が必要なためです。霊園スタッフが各お墓の植栽管理も担当する場合、年間管理費用がさらに加算されることがあります。

一方、お墓の利用者が植栽管理を行う霊園の場合、定期的な水やり、剪定、植え替えなどが必要となり、それには時間や労力がかかるでしょう。

霊園にガーデニングの専門知識を持つ人がいない場合、植物の選択ミスや不適切なケアが発生することも考えられます。その結果、霊園全体の美観が損なわれ、霊園の価値が下がる可能性があります。

花壇墓地とは

花壇墓地とは

花壇墓地(フラワー墓地)とは、個人のお墓の周りにフラワーポットが設けられている墓地のことです。先述のように、ガーデニング墓地では一つひとつのお墓と墓地全体が花や草木に囲まれ、公園のように一体化していますが、花壇墓地では霊園全体が公園のように一体化されているわけではありません。ガーデニング墓地と花壇墓地は同じ意味で用いられることもありますが、その趣は若干異なります。

墓地や霊園によっては、共有部分に植栽を施してガーデニング墓地のような雰囲気を持たせているところもあります。また、一つの霊園内にガーデニング墓地の区画と花壇墓地の区画を設けているところもあります。

花壇墓地は、お墓の周りのフラワーポットに季節の花や故人の好きだった花を思い思いに植えられる自由度の高さが特徴です。また、フラワーポットに大きめの砂利を敷いて物置台として利用することもできます。ただし、フラワーポットに植える花や植物には一定のルールが設けられていることもあります。花の手入れを各自で行うのか、霊園側が行うのかなど、霊園ごとのルールを確認しておくと安心です。

一般的に、花壇墓地も従来のお墓と同様に墓石を建て、その下の納骨室に遺骨を埋葬します。

テラス墓地とは

テラス墓地とは

テラス墓地とは、腰よりも少し低い位置までを基礎部分とし、その上に墓石を建てる近年人気の墓地です。地面から高い位置にお墓が設置されているため、腰をかがめることなくお参りができ、車いすユーザーも車いすに乗ったままお参りが可能です。

基礎部分がレンガで作られ、温かみのある雰囲気のタイプや、お墓の周囲に花壇を設けた明るい雰囲気のタイプ、オーソドックスなデザインで品格を大切にしたタイプなど、墓地や霊園によって様々な特色があります。

一般的に、テラス墓地も従来のお墓と同様、墓石の下の納骨室に遺骨を埋葬します。

自分らしいお墓を選ぶため現地見学をしましょう

自分らしいお墓を選ぶため現地見学をしましょう

「樹木葬」は樹木そのものが墓標として機能するため、従来のお墓とは異なり一般的な墓石を設置しない特徴があります。一方、「ガーデニング墓地」「花壇墓地」「テラス墓地」では、一般墓の形式を踏襲して墓石を設置します。霊園全体、またはお墓の周囲を花々で飾っているのが特徴です。

「花」という共通点はあるものの、墓地や霊園によって内容や特色は異なります。現地を見学し、費用面や管理方法などを詳しく確認してください。ご自身のイメージにあった霊園を選びましょう。