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2025.05.29

供養

デジタル終活とは?遺された家族のために、今から考えたい“デジタル遺品”の整理

デジタル終活とは?遺された家族のために、今から考えたい“デジタル遺品”の整理

スマホやパソコンに残された写真や連絡先、SNSやネット銀行の情報──これらは「デジタル遺品」と呼ばれ、整理されないまま残ると、遺された家族が困ってしまうこともあります。そんなトラブルを防ぐために注目されているのが「デジタル終活」です。
少しずつでも今から準備しておくことで、家族の負担軽減はもちろん、これからの自分の暮らしを見直すきっかけにもなります。この記事では、デジタル終活の基本や進め方、家族に伝える工夫まで解説します。

なぜ今「デジタル終活」が必要なのか

なぜ今「デジタル終活」が必要なのか

今は、写真やお金の管理、SNSのやりとりなど、多くのことがスマホやパソコンの中で行われています。とても便利ですが、もしものときに家族がそれらの情報を見つけられず、困ってしまうケースが増えています。

大切な写真やネット銀行の口座、各種パスワードなどがそのまま残されると、手続きができなかったり、思い出に触れられなかったりすることも。だからこそ、元気なうちに整理を始める「デジタル終活」が、今とても大切なのです。

デジタル遺品とは?遺された家族が困る”見えない資産“

デジタル遺品とは?遺された家族が困る”見えない資産“

デジタルの財産は、亡くなった後には「デジタル遺品」となり、整理されていないと家族が対応に困ることも。どんなものがデジタル遺品になるのか、そして放置するとどんなリスクがあるのか、あらかじめ知っておきましょう。

デジタル遺品の主な例

スマホやパソコンに保存された情報は、紙では残していないことが多く、本人しか把握していないケースも少なくありません。主なデジタル遺品には、次のようなものがあります。

種類 内容の例
SNS・連絡ツール LINE、Facebook、Instagram、メール など
写真・動画 スマホやデジカメ内の写真・動画、クラウド保存
お金に関するサービス ネットバンキング、証券口座、仮想通貨など
有料サービス・サブスク 音楽・動画配信(Netflix、Amazon primeなど)、定期購入

また、デジタル遺品には、 「オンライン上にあるもの」 と 「オフライン(端末の中)にあるもの」 の2種類があります。

オンライン上のデジタル遺品は、Webサービスの提供者(たとえばSNS運営会社や銀行など)が管理しているため、相続人だけでは簡単に手続きができない場合があります。利用規約やプライバシーの制約によって、本人以外が情報にアクセスすることが難しいケースもあるため、事前の備えや家族との共有がとても大切です。

放置されたデジタル遺品が招くトラブル

デジタル遺品が整理されないまま放置されると、さまざまなトラブルにつながることがあります。

大切なデータにアクセスできない
写真や動画、書類などがスマホやクラウドに保存されたままになっていて、家族がログインできず取り出せなくなるケースがあります。

不要な費用が引き落とされ続ける
利用していない有料サービスやアプリのサブスクリプションがそのままになり、気づかないまま毎月料金が発生してしまうことがあります。

資産が“消える”可能性もある
ネット銀行や証券口座、仮想通貨などの存在が家族に知られず、手続きをしないまま放置されると、将来的に引き出せなくなるおそれもあります。

今日からできるデジタル終活の6ステップ

今日からできるデジタル終活の6ステップ

「デジタル終活」と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、やることはシンプルです。少しずつでも整理を始めておくことで、家族の負担を減らすことにつながります。ここでは、今日から始められる6つのステップをご紹介します。

①デジタル資産を洗い出す

まずは、どんな「デジタル資産」があるかをリストアップしましょう。その際は、以下の3つの観点から整理すると、後から見直しやすくなります。

オンライン/オフライン
インターネット上のサービスか、スマホやパソコンの中にあるかを分けて考えましょう。

どこにあるか
クラウド、メール、USBメモリ、スマホの写真フォルダなど、保存場所を書き出しておくと家族も探しやすくなります。

有料か無料か
毎月料金がかかっているサービスや、年払いになっているものは特に注意して整理しておきましょう。

家族に見てほしいもの/見てほしくないもの
遺したい思い出や必要な情報は「見てほしいもの」、プライベートな記録などは「見てほしくないもの」として整理しておくと安心です。

②アカウントや契約の一覧を作る

オンラインのサービスや有料の契約は、あとから家族がスムーズに解約できるよう、アカウント情報をまとめておきましょう。IDやパスワード、使っている目的、有料か無料かなどを一覧にしておくと安心です。

③パスワード管理を見直す

バラバラになりがちなパスワードも、この機会に見直しておきましょう。紙に書いて保管する、パスワード管理アプリを使うなど、自分に合った方法で大丈夫です。エンディングノートに記入しておくのもおすすめです。

また、万が一のときに備えて、信頼できる家族の中から1人、管理をお願いする人を決めておくと安心です。「誰に」「何を」任せるのかをはっきりさせておくことで、手続きの行き違いや抜け漏れを防げます。

④不要なアカウントを削除・解除

ほとんど使っていないSNSやアプリ、有料サービスは、生前のうちに整理しておくのがおすすめです。見直してみると、意外と使っていないサービスや不要な契約が見つかることもあり、整理のよいきっかけになります。

⑤情報を家族にわかる形で残す

整理したデジタル資産の情報の一覧を、家族にわかる形で残しましょう。大切なのは、“自分だけがわかる”状態にしないこと。誰が見てもわかるように、保管場所や伝え方を工夫しておきましょう。たとえば、以下のような方法があります。

紙やエンディングノートにまとめる
取りかかりやすいのは、紙に書いて残しておく方法です。あわせて、「紙にまとめてあること」と「その保管場所」を家族に伝えておくことも忘れないようにしましょう。

ファイルやメモをまとめた封筒を作る
アカウント一覧やパスワード、使っているサービス名などを紙に書いて、1つの封筒やファイルにまとめておく方法もあります。「大事なことが書いてある封筒があるよ」とだけ家族に伝えておき、必要なときに開けてもらうようにすれば、プライバシーを守りながら安心して備えられます。

スマホやパソコンにデータとして保存する
スマホやパソコンにデータとして保存する方法もありますが、端末自体にロックがかかっている場合、家族が中を見られないこともあります。そのため、端末のパスワードやロック解除方法は、別途紙に書いて残しておくのが安心です。

⑥紙の情報は安全な場所に保管する

アカウントやパスワードを書いたエンディングノートや紙のメモは、誰でも簡単に見られる場所に置かないよう注意が必要です。たとえば、目立たない引き出しにしまう、鍵付きのケースや金庫に入れておくなど、プライバシーと安全の両方を守れる場所を選んでください。

また、「どこに保管してあるか」「いつ見てほしいか」などを信頼できる家族にあらかじめ伝えておきましょう。

見られたくないデータがある場合はどうすればいい?

今日からできるデジタル終活の6ステップ

デジタル資産には、できれば誰にも見られたくない“自分だけの記録”もあるものです。そんなときは、見せたい情報と、見せたくない情報をきちんと分けておくことが、安心してデジタル終活に取り組むポイントになります。

スマホは触らせず、パソコンに移す

スマホにはプライベートな内容が多く、家族にも見せたくないものが入っていることがあります。残しておくべき情報(口座の一覧、連絡先、大切な写真など)は、パソコンやクラウドに移して整理し、スマホは“個人の領域”として守るのも手です。

「このフォルダだけ見て」と伝える

パソコンやクラウド内に「家族に見せたい情報」だけをまとめたフォルダを作っておくのもおすすめです。フォルダ名はわかりやすく、たとえば「〇〇へのメッセージ」「口座情報一覧」などにしておくと、家族も迷いません。

エンディングノートやメモに「このフォルダを見てね」と書いておくと、さらに安心です。必要であれば、家族専用のログインアカウントを用意するのもひとつの方法です。

見られたくないものはロックする

誰にも見られたくない写真やメモ、日記などは、パソコン内で別のフォルダにまとめ、パスワード付きZIPファイルや暗号化フォルダでロックしておきましょう。

見せる情報と見せない情報を分けておけば、「これは残しておこう」と思える気持ちの余裕にもつながります。「見せる/見せない」を自分で決めておくことも、デジタル終活の大切な一部です。

これからの暮らしを軽やかにするために

これからの暮らしを軽やかにするために

デジタル終活は、万が一に備えるためだけでなく、今の暮らしを見直すきっかけにもなります。スマホやパソコンの中を整理することで、気持ちもすっきりし、これからの毎日が少し軽やかになるかもしれません。すべてを一度にやろうとせず、できることから少しずつ始めてみましょう。