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2025.04.23

供養

香典の書き方と相場を徹底解説|金額マナーや表書きのポイント

香典の書き方と相場を徹底解説|金額マナーや表書きのポイント

突然の訃報に接したとき、香典のマナーについて悩むことはありませんか?この記事では、香典を包む際に知っておきたい基本的なマナーから、薄墨や連名での書き方、香典返しの考え方まで、状況別にていねいに解説します。何よりも相手を思いやる気持ちを大切に――そんな視点で、香典の基本を見ていきましょう。

香典とは?基本的なマナーを知ろう

香典とは?基本的なマナーを知ろう

葬儀や告別式に参列する際に欠かせない香典(こうでん)。香典を渡す際の基本マナーや香典袋の扱い方を見ていきます。

香典の意味と役割

香典とは、故人の霊を弔い、遺族への哀悼の意を示すために渡す金品のことです。もともとはお香や花を供える習慣が起源で、時代とともに現金で供える形に変化してきました。

香典のもう一つの重要な役割は、遺族の経済的負担を少しでも軽くすることです。葬儀には多くの費用がかかるため、参列者が香典を渡すことで負担を分かち合う意味合いも込められています。

文化的には、仏教・神道・キリスト教など宗教や地域によって香典の形式や表現は異なります。たとえば仏教では「御霊前」「御仏前」といった表書きを使いますが、宗派によって正しい表現が異なるため、事前の確認が重要です。

香典を渡す際の基本マナー

◆渡すタイミング
香典を渡すのは、基本的に通夜か葬儀・告別式のいずれかです。一般的には、通夜に参列する場合はその場で渡すのが自然な流れとされています。通夜に行けない場合は、葬儀や告別式の受付で渡しても問題ありません。

ただし、両方に参列する場合は、どちらか一方で渡すのがマナーです。二重で渡す必要はありません。また、故人や遺族と特に親しい関係にある場合は、事前に自宅へ弔問し、香典を持参することもあります。

◆香典袋の扱い方と渡し方
香典はそのまま持参するのではなく、「袱紗(ふくさ)」に包んで持参するのが正式なマナーです。袱紗は香典袋を守るだけでなく、ていねいさを示すためのものでもあります。色は紫やグレーなど落ち着いた色が一般的で、慶事用とは使い分けましょう。

受付では、袱紗から香典袋をていねいに取り出し、表書きが相手に見えるように、両手で丁寧にお渡しします。このとき、「このたびはご愁傷様でございます」といった哀悼の言葉を添えるとていねいです。遺族に直接渡す場合でも、同様の所作と心遣いを忘れないようにしましょう。

香典の書き方|表書きの正しい記入方法

香典袋への正しい記入方法も重要なマナーのひとつです。ここでは、香典袋の選び方から表書き・中袋の書き方、名前や住所の記載方法を見ていきます。

<宗教による香典の違い>

宗教 表書き 香典袋の特徴 水引の色/
結び方
注意点
仏教 御霊前(49日まで)
御仏前(49日以降)
御香典
蓮の花・無地・落ち着いた色 白黒・双銀/
結び切り
宗派によっては「御仏前」のみ使用(例:浄土真宗)
神道 御玉串料
御榊料
御神前
無地または白地のもの 黒白・双銀・白一色/
結び切り
「御霊前」は使用しない
キリスト教
/カトリック
御花料
御ミサ料
十字架やユリのデザインの袋 水引なし
(または白)
「御霊前」や仏教用の香典袋はNG
キリスト教
/プロテスタント
御花料
献花料
十字架やユリのデザインの袋 水引なし
(または白)
「御霊前」や仏教用の香典袋はNG

表書き・水引の違い

表書き・水引の違い

香典袋には、宗教や地域、葬儀の形式に応じた正しい選び方があります。まずは、宗教別の表書きと水引の違いを確認しておきましょう。

◆仏教
一般的な香典袋で使用されるのは「御霊前」「御仏前」「御香典」など。水引は白黒または双銀が一般的です。

水引の結び方には「蝶結び」と「結び切り」がありますが、香典では一度きりで繰り返したくない出来事を意味する「結び切り」が用いられます。弔事は何度も起きてほしくないことから、この形式が選ばれているのです。

◆神道
「御玉串料」や「御榊料」「御神前」が正しく、水引は白黒や双銀、白一色のものを使用しますまた、水引の結び方は、仏教と同様に「結び切り」が用いられます。

◆キリスト教
「御花料」「献花料」が一般的で、十字架やユリの絵柄の入った専用の香典袋が望ましいです。水引を使用しないことが一般的ですが、使う場合は白を基調としたシンプルなものが良いでしょう。

【黄白の水引とは?】
水引には「紅白」「黒白」「双銀」などがありますが、黄白の水引は弔事(香典)用に使われます。主に関西地方(京都・大阪・奈良・兵庫など)を中心に、北陸や中国地方の一部地域で使用されることが多く、地域の伝統や文化によって根付いている慣習のひとつです。

水引の選び方は、地域や宗教によって異なるため、できる限りその土地の風習に合わせることが望ましいですが、判断に迷う場合は、黒白の結び切りの水引を選べば全国的に無難とされています。

名前の記入方法(個人・連名・会社名義)

名前の記入方法(個人・連名・会社名義)

香典袋の表面下部には、差出人の名前を記載します。個人・夫婦・会社・グループなど、渡す形式によって書き方が変わるので、正しいルールを確認しておきましょう。

◆個人で渡す場合
フルネームを中央に記入。

◆夫婦で渡す場合
夫の氏名を中央に記入し、左側に妻の名前を添える。都合により夫が葬儀に参列できず、妻が代理で参列する場合は、香典袋は夫名義で用意。この際、夫の氏名を中央に記入し、その左下に小さく「内」と添えるのが一般的。

◆会社名義で渡す場合
会社名を右上に書き、中央に自身の名前や「代表取締役 ○○」「○○部一同」などと記載。

◆友人グループなど連名の場合
3名まで:横並びで全員の氏名を記載。
4名以上:表書きは代表者名に外一同と添え、別紙に全員の氏名を記載。別紙は中袋に折りたたんで入れるのが一般的。

【連名の場合の注意点】
表書きには「○○一同」と記載し、別紙にはその一同に該当する全員の名前を記載します。順番は五十音順や社内での役職順など、分かりやすい並びが好ましいです。香典返しが必要な場合に備えて、代表者の住所を別紙に記載しましょう。

中袋(中包み)の書き方

中袋(中包み)の書き方

表書きは宗教によって言葉が異なりますが、中袋の役割は「金額と情報を明確に伝える」ことにあります。よって、書き方に宗教ごとの違いはほとんどありません。

・金額は表面中央に縦書きで「金○萬円」と記載するのが正式。旧字体(壱、弐、参、伍など)を用いるとていねいな印象です。

・裏面左下に氏名・住所を記載します。郵送される場合や香典返しがある場合には特に忘れずに書きましょう。

・市販の香典袋で中袋が付属していない場合は、外袋の裏面左下に「金額・氏名・住所」をまとめて記載します。

薄墨と濃墨、使う場面の違い

薄墨と濃墨、使う場面の違い

香典袋の表書きは、場面によって「薄墨」か「濃墨」かを使い分けるのがマナーとされています。

薄墨を使う場面とその意味

薄墨は、お通夜・葬儀・初七日など、訃報を受けてすぐに参列する場面で使います。「急な知らせに心が動揺し、墨を濃くすれなかった」という悲しみの気持ちを表すためです。最近は、初七日を葬儀当日に行うことも多いため、この場合も薄墨が一般的とされています。

一方、四十九日や一周忌などの法要では濃墨を使います。気持ちが落ち着いた時期とされ、ていねいに準備した気持ちを伝える意味も込められています。

京都ではあえて濃墨を使うことも

京都など一部地域では薄墨を使わない風習もあります。「悲しみが深いほど、ていねいに墨をすって濃く書くべき」という考えが残っており、濃墨を使うのが正式とされる場合もあります。そのため、地域のしきたりに不安がある場合は、事前に確認するのが安心です。

薄墨の用意はどうすればいい?

最近では、薄墨専用の筆ペンが市販されており、コンビニや文房具店、100円ショップでも手軽に手に入ります。「薄墨」と表記されている筆ペンを選びましょう。サインペンやボールペンで書くのはマナー違反になることもあるので注意が必要です。

香典の相場|関係性・地域別の目安

ここでは、香典の金額相場を関係性・地域別に整理し、避けるべき金額のマナーについても見ていきます。

故人との関係別の香典相場

<関係性別 香典の相場>

故人と自身の関係 香典の相場目安
両親・兄弟姉妹 原則不要
配偶者の両親・兄弟姉妹 5千円〜5万円
祖父母 5千円〜3万円
叔父叔母・いとこ 5千円〜1万円
友人・知人 5千円〜1万円
上司・同僚・部下 3千円〜1万円
取引先(会社名義など) 5千円〜1万円
(またはそれ以上)

◆両親・兄弟姉妹(喪主・遺族として参列する場合)
基本的に香典を出す必要はありません。喪主または遺族という立場になるため、香典を「受け取る側」になるからです。

ただし、家族や兄弟姉妹であっても、葬儀後の香典帳や香典返しの管理をスムーズに行うため、あるいは兄弟姉妹が別世帯になっている場合、形式的に香典を包むことがあります。

◆配偶者の両親・兄弟姉妹
配偶者の家族が亡くなった場合、あなたまたは夫婦として香典を出すのがマナーです。両親の場合は1万円〜5万円程度、兄弟姉妹の場合は5千円〜1万円程度が相場。家族ぐるみの関係が深い場合はもう少し包むケースもあります。

この場合は参列者としての立場になるため、正式な香典と捉えましょう。

◆祖父母
祖父母が亡くなった場合は、孫として香典を包むのが一般的です。社会人であれば1万円〜3万円、学生や若年層であれば5千円〜1万円でも失礼にはあたりません。

◆叔父叔母・いとこ
香典は基本的に出すべきです。相場は5千円〜1万円で、関係の深さや親戚付き合いの頻度によって調整されます。

◆友人・知人
香典を出すのがマナーです。相場は5千円〜1万円で、親しさの度合いや年齢、経済状況などによって変わります。

◆会社関係(上司・同僚・部下・取引先)
勤務先関係の弔事においても、香典を包むのが一般的です。部署全体や会社としてまとめる場合は、代表名で「一同」とし、1万円〜数万円で対応することもあります。

・上司や直属の同僚:5千円〜1万円
・部下:3千円〜5千円程度

地域ごとの香典相場の違い

香典の金額相場には、地域ごとの文化や慣習の違いも大きく影響しています。迷ったときは地元の親族や経験者に確認するのがベストです。

◆都市部(東京・横浜・名古屋など)
香典はあくまで形式的な弔意を表すものと捉えられる傾向があり、5千円〜1万円程度が一般的です。参列者も多く、香典返しの負担を考慮してあえて金額を抑えるケースも少なくありません。

◆地方(東北・九州・北陸など)
家族ぐるみや地域コミュニティとのつながりが強く、香典の金額もやや高めになる傾向があります。1万円〜3万円を包むことも珍しくなく、親族が連名で高額を包む地域もあります。

◆関西圏
香典袋に黄白の水引を使うなど、地域独自のしきたりや作法が色濃く残っていることも特徴です。金額についても地域の年配者のアドバイスや過去の事例を参考にするのが安心です。

香典の金額マナー(避けるべき金額)

香典では、「4」や「9」の数字を含む金額(4千円、9千円、4万円など)は「死」や「苦」を連想させるため避けるのが一般的です。

また、偶数の金額は「縁が切れる」とされ、昔は2万円や6千円もNGとされていました。

ただし近年では、2万円を包むこと自体はマナー違反とされにくくなっており、受け入れられつつあります。その際は、1万円札と5千円札2枚に分けるなど、お札の枚数を工夫するのがていねいな配慮とされています。

香典を渡す際の注意点とNGマナー

香典を渡す際の注意点とNGマナー

香典は、金額だけでなく渡し方や細かなマナーにも気をつける必要があります。ここでは、香典を渡す際によくある注意点をシーン別に見ていきましょう。

新札は避ける?香典のお金の準備方法

香典にピンとした新札を使うのはマナー違反とされています。新札は「準備していた=不幸を予期していた」と受け取られる可能性があるためです。

とはいえ、あまりにもボロボロなお札もふさわしくありません。軽く折り目の入った、使用感のあるお札を使うのがベストです。どうしても新札しかない場合は、折り目を一度入れてから包むといった心遣いが求められます。

香典を持参できない場合の対処法(郵送・代理人)

やむを得ず参列できない場合は、現金書留で香典を送る方法があります。封筒には香典袋を入れ、「ご霊前にお供えください」といった一言を添えるとていねいです。

また、職場やグループ内で代理の人が参列する場合、代理人に香典を預けて託す方法もあります。その際は、香典袋に差出人が誰であるかを明確にし、香典帳に記載されるよう配慮しましょう。

渡すタイミングと場所に注意

受付が設けられている場合は、必ず受付で香典を渡すのが正式なマナーです。受付では記帳を行い、香典帳に記録が残るため、遺族にとっても管理がしやすくなります。

一方で、遺族に直接香典を手渡すのは避けたほうが無難です。葬儀の場では遺族が多忙かつ感情的にも大変な状況にあるため、気を遣わせてしまう可能性があります。

どうしても受付がない場や、個人的な事情で遺族に直接手渡す必要がある場合は、タイミングを見て静かに声をかけ、ていねいな言葉を添える配慮が大切です。たとえば、「ご霊前にお供えくださいませ」など、心を込めた一言を添えることで、礼を尽くした渡し方になります。

香典を受け取る側のマナー

香典を受け取る側のマナー

ここでは、香典を受け取る側として「香典返しの考え方」や「受け取るときの振る舞い」について、基本的なマナーを見ていきます。

香典返しは必要?相場とタイミング

香典をいただいた際には、後日「香典返し」として品物をお返しするのが一般的なマナーです。相場はいただいた金額の半額程度(いわゆる“半返し”)が目安とされています。

香典返しを贈るタイミングは、四十九日法要を終えたあとが一般的です。地域によっては即日返し(葬儀当日に返す)を行う場合もありますが、事前に親族間で相談して決めておくと安心です。

なお、高額の香典をいただいた場合、半返しにこだわらず、やや控えめな品物とていねいなお礼状で感謝を伝えるのが一般的です。相手に気を遣わせないようにするための心配りとして受け取られます。

香典を受け取るときの心配り

香典を受け取る際には、感謝の気持ちをしっかりと伝えることがもっとも大切です。 受付では深々と一礼し、「恐れ入ります」や「ごていねいにありがとうございます」といった言葉を添えるとていねいな印象になります。

また、香典を記録する「香典帳」をきちんと管理しておくことも重要です。 香典返しやお礼状の送付のために、金額・氏名・住所などを正確に把握しておきましょう。

香典返しに選ばれる品物と包装のマナー

香典返しの品物には、お茶・海苔・お菓子・タオルなどの「消えもの」が選ばれるのが一般的です。不幸を引きずらないという意味合いから、弔事の贈り物として適しているとされています。

最近では、カタログギフトを香典返しに選ぶケースも増えています。受け取った方が自分の好みに合わせて商品を選べて郵送にも適しているため、実用的かつスマートな選択肢と言えるでしょう。

ただし、香典返しとしてカタログギフトを贈る場合でも、のし紙や表書きなどのマナーは通常の品物と同様に必要です。黒白または双銀の結び切りの弔事用のし紙をかけ、「志」「満中陰志」などの表書きで贈ります。

香典返しの習慣やタイミング、表書きは宗教や地域によって異なります。特に神道やキリスト教では、「供養」ではなく「感謝」として贈る場合が多く、仏教ほど形式にこだわらない傾向があります。

香典を通して伝えたいのは、相手の悲しみに寄り添う気持ち

香典を通して伝えたいのは、相手の悲しみに寄り添う気持ち

香典には宗教や地域によって決まりやマナーがあります。それらを尊重することは大切ですが、何よりも大切なのは、相手を思いやる気持ちです。

新札を避けるのも、高額な返礼を控えるのも、すべては「相手に気を遣わせたくない」というやさしさから。迷ったときは、「自分が受け取る立場だったらどう感じるか」を考えてみましょう。それが、いちばん自然で、あたたかいマナーかもしれません。