未来のお墓研究所
供養
【ペットの供養方法】ペットを手厚く供養するために、知っておきたい4ステップ
目次
ペット供養とは
「供養」とは、亡くなったものを弔うための行動全般のことを指します。つまり、ペット供養とは、火葬・お葬式・納骨などの一連の行為だと考えると良いでしょう。ペット供養に決まりはなく、法律上や宗教上も必須ではありません。ペット供養をどこまで行うかは、飼い主の考え方次第です。
ペットが亡くなってすぐは動揺していることが多いでしょうから、万一の場合にどのようにペットを供養するのか、心づもりしておきたいものです。特に、高齢や病気のペットがいる方は、供養をどこに依頼するかなど具体的に決めておくと安心です。
ペットが亡くなったら行う4つのこと
ペットの供養方法は飼い主の考え方によって多少異なりますが、おもなステップとしては次の4つに分かれます。
エンゼルケア
エンゼルケアとは、亡くなったあとに行う死後処理のことで、人が亡くなった際にも行われるものです。亡くなった方が気持ちよく天国へと旅立てるよう、身体を清潔にして生前に近い姿へと整えます。
ペットのエンゼルケアは、動物病院やペット霊園で行うのが一般的ですが、自宅で行うことも可能です。家族の手でエンゼルケアを行うことで、ペットの死を受け入れて気持ちを整理する意味もあります。
エンゼルケアの方法は、まずペットの目を閉じてあげ、棺に収まるように体勢を整えます。次に、口や鼻、肛門などから体液が漏れないよう脱脂綿を詰めます。最後に、全身を濡れたタオルで拭いてからブラッシングし、清潔な状態に整えてあげましょう。
火葬または埋葬
ペットの火葬は、葬儀社・霊園施設・ペット供養の専門業者などに依頼できます。また、自治体に火葬を依頼できることもありますが、焼却されたあとの骨灰は手元には戻らず、お参りもできない場合がほとんどです。
自宅の庭に埋葬する場合、火葬せずに遺体のまま埋葬することは可能です。ただし、異臭や虫害・獣害トラブルのリスクが高いためおすすめできません。火葬してから埋葬するのがベストです。
葬儀
葬儀を希望した場合、火葬を待つ間に葬儀を行う場合が多いです。火葬に立ち会わず、遺体を引き渡して火葬をお任せすることもできますが、葬儀を希望する場合は必然的に火葬に立ち会うことになります。
施設によっては、祭壇が設営されたりお供えできたりすることもあります。祭壇に飾るペットの写真や、ペットが好きだった玩具などのグッズ、フードやおやつを用意すると良でしょう。施設によって対応内容が異なるため、必ず事前に確認してください。
供養(納骨)
ここでいう供養は、最終的にペットを納骨することを指します。供養方法にはいくつか種類があるため、ご自身や家族の意向に沿った方法を選ぶと良いでしょう。
ペットの供養方法①「ペット霊園」
ペット霊園で供養する場合、ほかのペットと一緒に埋葬する合同墓が一般的ですが、霊園によっては個別に埋葬することもできます。また、最近ではペット用の樹木葬や納骨堂を利用する方も増えています。
ペットの供養方法②「お寺」
ペットを供養できるお寺はたくさんあり、火葬から葬儀・納骨まで対応しているお寺もあります。また、霊園と同様、ペット専用の樹木葬や納骨堂のあるお寺も増えてきました。お墓を利用するにあたり、檀家になる必要があるかどうかを確認すると良いでしょう。
ペットの供養方法③「散骨」
散骨する場合は、遺骨を細かく粉砕してパウダー状にしておく必要があります。ご家庭で粉骨するのは困難なため、専門業者に依頼しましょう。ペット霊園やペット専門の火葬業者の中には、粉骨と散骨も併せて行ってくれるところもあります。
ペットの供養方法④「自宅の庭に埋葬」
自宅の庭に埋葬することもできますが、異臭や虫害などを防ぐために、火葬・粉骨してから埋葬することをおすすめします。墓標となるシンボルツリーを植えて、樹木葬にすることも可能です。ただし、自宅の引越しや売却の可能性がある方は、のちのトラブルを防ぐために自宅への埋葬は避けるのが無難です。
ペットの供養方法⑤「手元供養」
手元供養とは、遺骨をお墓に埋葬せず、自宅などで保管して供養することをいいます。手元供養の方法は大きく2つ。ひとつが骨壷などに入れて身近に置いて供養する方法、もうひとつがアクセサリーに遺骨の一部を入れて身につけておく方法です。
骨壷に入れて供養する場合は、仏壇や手元供養の台を設け、骨壷と一緒に写真やお花・ろうそく立てなどを飾る方も少なくありません。アクセサリーの場合は、カプセルに遺骨を入れるものから、遺骨そのものをダイヤモンドやサファイヤなどの石に加工するものもあります。
ペット供養にお経は必要?
ペット供養に必ずしもお経は必要ではなく、飼い主の気持ちの整理やお別れの心の準備として行うものと考えると良いでしょう。お経を希望する場合は、火葬を依頼する霊園や寺院などに僧侶の手配を依頼します。お布施の目安は、2万円〜3万円です。
霊園によっては、葬儀料とお布施が合算になっており、霊園から直接僧侶にお布施を支払う場合もありますので、事前に確認しましょう。
ペットと一緒のお墓に入りたい場合
ペットと一緒のお墓に入りたい方に選ばれているのが、樹木葬です。動物らしく自然に還ることに良いイメージがあるほか、従来のお墓よりも費用を抑えられる点から人気があります。人の樹木葬と同様、ほとんどの場合、埋葬後に遺骨を取り出すことができない点は注意が必要です。
ペット供養は飼い主の考え方次第。もしもに備えて供養方法を確認しておきましょう。
近年は、人間と同様にペットを手厚く供養される方も増え、葬儀や埋葬などの選択肢が増えています。また、ペットと一緒のお墓に入ることも可能です。ペットとのお別れには大きな悲しみを伴いますが、自分らしくペットを見送れるよう、ペット供養について考えてみてはいかがでしょうか。